アウシュヴィッツの   図書係   
有刺鉄線アウシュヴィッツの図書係有刺鉄線

            アウシュヴィッツの図書係 レビュー・声欄    ニュー・スパニッシュ・ブックス    スペイン他国旗
アウシュヴィッツの図書係 日本語版   アウシュヴィッツの図書係 手作りのpop アウシュヴィッツの図書係 世界12か国で出版  アウシュヴィッツの図書係 イメージ画像  ディタが描いたバラック内の様子 アウシュヴィッツの図書係 ディタの描画
 1)ディタの描画
アウシュヴィッツの図書係 若かりし頃のディタ
 2)若かりし頃の Dita
ディタと著者イトゥルベ 
アウシュヴィッツの図書係【書影】
出版社:集英社
著者:アントニオ・イトゥルベ
訳者:小原京子
単行本 : 448ページ
発売日:2016/07/05
定価:2,200円+税
ISBN:978-4087734874
四六判
 ソフトカバー
手作りのpop 
※ヨーロッパ、特にスペインとドイツでベストセラー
世界12か国で出版が決定
スペイン・ドイツ・イタリア、オランダ、ポルトガル、ポーランド、チェコ共和国、日本など
 
上:イメージ画像
下のphoto
左:実在の主人公ディタさん
右:著者イトゥルベさん
ディタの描画
(バラック内部)
Ditaの絵(テレジン収容所時代)
テレジン収容所で描いた教会の絵
 アウシュヴィッツの図書係 ディタのご主人Ottoさんと  アウシュヴィッツの図書係 キブツで働くディタさん  ディタさん 今  ディタさん 今 アウシュヴィッツの図書係 収容所のスローガン  アウシュヴィッツの図書係 子供たちのブロック
お互いにホロコーストを生き延び、、後のハズバンドとなる、Ottoさんと
左の写真には、戦後キブツで働くDitaさんが写っている Dita, tras sobrevivir a Auschwitz
戦火をくぐりぬけて
 Ditaさん
1929年生まれ
1991年6月には来日
収容所のスローガン
アウシュヴィッツの図書係 ドイツの国旗
arbeit macht frei
アウシュヴィッツの図書係 スペインの国旗el trabajo nos hace libres
アウシュヴィッツの図書係働けば自由になる
アウシュヴィッツの図書係work brings freedom
 子供たちのブロック
Ditaさん 2007年  Ditaさん 2009年 著者イトゥルベさんと  Dita ゲットーにて  Dita in チェコ 2013年 イトゥルベさんと

 

ディタと時間を共有した アンネ・フランク
Dita 2007  Dita 2009 
イトゥルベ さんと
Dita in ゲットー Dita 2013 イトゥルベ さんと
夕暮れ時のチェコにて
慰霊の碑文。この地で150万人が亡くなったことを後世に伝えている。 昔、訪れたアムステルダムのアンネフランクの家のアンネ。 ディタと一時期、時間と空間を共有したのでは・・・
 アウシュヴィッツの図書係  アウシュヴィッツの図書係 著者アントニオ・G・イトゥルベがテレビ出演  アウシュヴィッツの図書係 アウシュヴィッツ関連書籍
 アウシュヴィッツの図書係 ネバー・アゲイン
※閑話休題
  今まで訪れた国の中でも印象に強く残る国のひとつが、ディタさんの現在の居住国、イスラエルです。
嘆きの壁や、ヤド・ヴァシェム (ホロコースト記念館) Yad Vashem - Holocaust Memorial なども有名ですが、死海でぷかぷかしながらこの本を読むなんて いかが?
 ただし、注意点がひとつ。 高濃度塩分(約30%)が沁みて、あちこちがひりひり!なのはご愛敬(^_^)
 アウシュヴィッツ周辺map  イトゥルベがTV出演  アウシュヴィッツ関連書籍  ネバー・アゲイン
 

 
 

 アウシュヴィッツの図書係  日本語版ではありませんが 参考までに
 
 superviviente de Auschwitz

 アウシュヴィッツの図書係Topイメージ画像  ナチスによって焼かれる本、没収された本、移送に使われた貨車、そしてバラック内部
                       読者の声バナー アウシュヴィッツの図書係
読者の声など (直接のメールによる感想、、新聞記事、レビュー、コメント記事、つぶやきなどからランダムに、一部抜粋したものを まとめてみました。)
 ※できるだけハンドル名で表記するようにしました。
皆様に感謝!(*u_u*)ペコ

                                   書籍 アウシュヴィッツの図書係アウシュヴィッツの図書係書籍 アウシュヴィッツの図書係
   絶望にさす希望の光。それはわずか8冊の本―― 実話に基づく、感動の物語
アウシュヴィッツ強制収容所に、囚人たちによってひっそりと作られた“学校”。ここには8冊だけの秘密の“図書館”がある。その図書係に指名されたのは14歳の少女ディタ。本の所持が禁じられているなか、少女は命の危険も顧みず、服の下に本を隠し持つ。収容所という地獄にあって、ディタは屈することなく、生きる意欲、読書する意欲を失わない。その懸命な姿を通じて、本が与えてくれる“生きる力”をもう一度信じたくなる、感涙必至の大作!

  要約 synopsis 
絶望にさす希望の光。それはわずか8冊の本―― 実話に基づく、感動の物語

第2次世界大戦末期、アウシュヴィッツ強制収容所。教育が禁止されているその場所に、フレディ・ヒルシュは密かに学校を開いた。 
そこには8冊だけの秘密の“図書館"がある。
図書係に任命されたのは、14歳のチェコ人の少女ディタ。その仕事は、本の所持を禁じられているなか、ナチスに見つからないよう日々隠し持つという危険なものだが、
ディタは嬉しかった。
彼女にとって、本は「バケーションに出かけるもの」だから。ナチスの脅威、飢え、絶望にさらされながらも、ディタは屈しない。
本を愛する少女の生きる強さ、彼女をめぐるユダヤ人の人々の生き様を、モデルとなった実在の人物へのインタビューと取材から描いた、事実に基づく物語。
著者略歴: アントニオ・G・イトゥルベ 1967年スペインのサラゴサ生まれ。

Sobre el fango negro de Auschwitz que todo lo engulle, Fredy Hirsch ha levantado en secreto una escuela. En un lugar donde los libros están prohibidos, la joven Dita esconde bajo su vestido los frágiles volúmenes de la biblioteca pública más pequeña, recóndita y clandestina que haya existido nunca. En medio del horror, Dita nos da una maravillosa lección de coraje: no se rinde y nunca pierde las ganas de vivir ni de leer porque, incluso en ese terrible campo de exterminio, «abrir un libro es como subirte a un tren que te lleva de vacaciones». Una emocionante novela basada en hechos reales que rescata del olvido una de las más conmovedoras historias de heroísmo cultural.


著者 Antonio Iturbeさんの声   著者イトゥルベの書籍
 
   イトゥルベの本  イトゥルベの本  イトゥルベの本
   2 Dias de sal  rectos torcidos  Los casos del Inspector Cito ~シリーズもの~
   イトゥルベの本  アウシュヴィッツの図書係などは11か国語に翻訳出版。
児童書のシリーズ«Los casos del Inspector Cito»は、7か国語に翻訳出版。
 
  La Isla de Susú    
       
スペイン語版
アウシュヴィッツの図書係 スペイン語版書影
La Bibliotecaria de Auschwitz
イトゥルベの本棚



訳者 小原京子さんの声  

アウシュヴィッツの図書係訳者の一言  アウシュヴィッツの図書係訳者の声イメージ画像


訳者 談> スペイン・サラゴサ出身のアントニオ・G・イトゥルベ作の『アウシュヴィッツの図書係』という実話をもとにした小説です。第二次世界大戦末期、アウシュヴィッツの強制収容所内にあった秘密の学校で、ナチスにみつからないように8冊の本を隠し持って「図書係」の仕事をした14歳のチェコ人少女ディタ。本を希望にホロコーストを生き抜いた主人公のモデルとなった実在の人物への取材をもとに書かれた小説です。戦争の残酷さだけでなく、読書の素晴らしさを伝えるとてもよい本で、強制収容所の中の群像劇としても興味は尽きない。


     アウシュヴィッツの図書係         アウシュヴィッツの図書係の本たち ユダヤ アウシュヴィッツの図書係の本たち







翻訳者・小原京子の声 アウシュヴィッツの図書係7月5日に出版されてから、いろんな方からの感想が届くのを毎日ドキドキしながら読んでいます。
私自身ももう一度読み直しながら、「ああ、ここはこんな風に訳した方がよかったな」とか、「人名のカタカナ表記はこれが一番もとの発音に近いんだろうか」とか、いろいろ考えてしまいます。
そして誤植も2か所発見! 
9ページ  4行目  バロック → バラック
443ページ 7行目  366ページ ⇒ 368ページ

8月6日は広島に原爆が落ちた日、そして8月9日は71年前父が長崎で被爆した日、そして15日は終戦記念日。
平和な日本で育ったけれど、今や、いつどこで起きてもおかしくないテロの脅威、戦争の悲惨さ、残酷さ、誰でも被害者、加害者になりうる危うさと恐ろしさ、いろんなことを考えてしまいます。
本の主人公ディタのモデルになったディタ・クラウスさんは、絶望の中でも希望を失わずにホロコーストを生き抜いて、今もイスラエルの海辺の町で暮らしているそうです。
ホロコーストのガス室に送られて殺された人のほか、飢えや病気、過酷な労働で亡くなった収容者も多かった中で生き残った人は、体力だけでなく、精神力も強かったのではないかと思います。
本の中でフレディ・ヒルシュも言っています。「絶対にあきらめるな」と。
そして、ディタは、絶望の中、悲惨な出来事もときに冗談にし、隠れて本を読みながら、「本を開くことは汽車に乗ってバケーションにでかけるようなもの」と、読書によって外の世界に窓を開いて希望を持ち続けました。
明るく、平和な世界・・・実現したいです。



 翻訳者・小原京子の声 アウシュヴィッツの図書係
   
  重版 (増刷) 決定!                (じゅうはんしゅったい)
 
 北は、北海道・稚内市立図書館から、南は、沖縄県石垣市図書館まで、
空白県なしで、出版後1か月で蔵書館総数1080館、2.5か月で1419館、 
4か月で 1785館 に到達しました。max は①東京都で217館、min は、
㊽和歌山県10館。
  ②埼玉県90館③大阪府77館、静岡県62館、山口県30館。


翻訳者・小原京子の声 アウシュヴィッツの図書係翻訳者 小原京子 KRY 山口放送(ラジオ)出演  ~スペイン・日本を結んで~   12分インタビュー      2016.8.4.
      翻訳者 小原京子 KRY 山口放送(ラジオ)出演
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翻訳者・小原京子の声 アウシュヴィッツの図書係Bookmark  で紹介

 アウシュヴィッツの図書係 Bookmark表紙    訳者によるアウシュヴィッツの図書係Bookmark掲載記事
bookmark 表紙 2016秋号   アウシュヴィッツの図書係
  [LA BIBLIOTECARIA DE AUSCHWITZ]  Antonio G. Iturbe

『アウシュヴィッツの図書係』   アントニオ・G・イトゥルベ 
小原京子 訳
(集英社)

第二次大戦末期。ナチスのユダヤ人絶滅政策により、ディタは故郷のプラハを追われ、アウシュヴィッツに送られた。14歳だった。「こんなのってないわ、絶対にあきらめない」と、ホロコーストを生きのびたディタの心の支えになったのが、大好きな読書。彼女にとって「本を開けることは汽車に乗ってバケーションに出かけるようなもの」だった。過酷な労働、粗末な食事、蔓延する伝染病、ガス室……。「死の工場」と呼ばれたアウシュヴィッツ絶滅収容所には、若き指導者フレディ・ヒルシュが作った学校と秘密の図書館があった。本は「考えることを促す」危険なものとして固く禁じられていた。「図書係」に任命されたディタはブラウスの内側に隠しポケットを作り、命がけで8冊の本を守る。この本は、現在イスラエルの海辺の町で静かに暮らす女性の実話をもとに書かれた小説。ナチス強制収容所と言えば、『アンネの日記』のアンネ・フランクが有名だが、本の魔法に助けられて戦争の不条理と悲惨を生き抜いた、新たなヒロイン、ディタの物語も多くの人に読んでもらいたい。

(文: 小原京子)


★2017News 「アウシュヴィッツの図書係」の訳者あとがきでも紹介したAntonio Iturbe の新作 A Cielo Abierto が、Premio Biblioteca Breve 2017 を受賞!
2017年5月  第7刷りが出ました!
2017年7月  重版8刷


アウシュヴィッツの図書係アウシュヴィッツの図書係

アウシュヴィッツの図書係 書評家の声
書評家の声豊崎由美さんの書評
    豊崎由美さん講演会「勝てる読書」 2016.06.09 at  海城中・高校 での講演風景写真はこちら当書籍の紹介も。。。)

 豊崎由美さんの書評「アウシュヴィッツの図書係」 青春と読書 表紙
 青春と読書 アウシュヴィッツの図書係の書評第一号
「常に死と隣り合わせの日々にあって、本なんか何の役にたつのか。 
そう思う人にこそ、この物語を読んでほしい」


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書評家の声PHPスペシャル 2016年10月号に 豊崎由美さんの書評
アウシュヴィッツの図書係 PHP掲載左の82ページ ”豊崎由美の読まずにはいられない/今は懐かし図書係” のタイトルで掲載アウシュヴィッツの図書係 PHP掲載

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書評家の声読売新聞 文化部  【エンタメ小説月評】激動の世 永遠に続く杜    読売オンライン 2016年7月21日掲載

 スペインの作家アントニオ・G・イトゥルベ『アウシュヴィッツの図書係』(小原京子訳、集英社)を。 ナチス・ドイツのアウシュヴィッツ強制収容所では、本の所持が禁じられていたが、その中にある“学校”には、小説や地図帳など数冊の本が隠されていた。危険を冒しながら、仲間に本を運んだ図書係の少女・ディタを中心とした実話に基づく物語だ。

 収容所の過酷な日常を描き出していく小説は、謎をはらみながら進む。なぜ“学校”は閉鎖されないのか。誰がドイツ軍と内通しているのか。猜疑さいぎ心さえ生まれる中で、物語を語って聞かせる「生きた本」となる仲間をはじめ、書物がディタたちの心を潤し、生き抜く糧となっていく。

 最近では、第2次世界大戦時の米軍の「兵隊文庫」についてのノンフィクション『戦地の図書館』(東京創元社)も刊行された。併せて読むと、本が持つ力というものを改めて考えさせられる。
(文化部 川村律文)

 ★5個で満点。☆は1/2点。アントニオ・G・イトゥルベ『アウシュヴィッツの図書係』
 過酷な日々の描写 ★★★★
 書物の力     ★★★★★
 満足度      ★★★★

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書評家の声産経新聞  2016年7月31日掲載   【書評】文学紹介者、頭木弘樹が読む「アウシュヴィッツの図書係」     
アウシュヴィッツの図書係 産経新聞記事掲載  
  "絶望の中では本が心の命綱となった"


子供でも容赦なく虐殺するアウシュヴィッツ強制収容所に、子供のための学校が存在した時期がありました。

 ユダヤ人の若き指導者、アルフレート・ヒルシュは、そんな不可能をどうやって可能にしたのか? ナチスはなぜそれを認めたのか?

 学校はあっても、本を読むことはもちろん、所持することも禁止されていました。

 しかし、ヒルシュは8冊の本を隠し持ち、それを14歳のディタに任せます。ディタは図書係として、服の内側に隠しポケットを作り、読みたい人に本を届けます。もちろん見つかれば無事ではすみません。
ただでさえ危険な状況の中で、なぜ本のために命をかけなければならないのか?

 本というのは、あってもなくてもいい、贅沢(ぜいたく)品のように思われがちです。教養を身につけるためとか、時間に余裕のある人のためのものとか。

しかし『ダッハウ収容所のゲーテ』(ニコ・ロスト著、林功三訳、未来社)という本でも、『生きつづける ホロコーストの記憶を問う』  
(ルート・クリューガー著、鈴木仁子訳、みすずライブラリー)でも、収容所での読書が心の支えとなったことが書かれています。

 本に救われるというのは、決して特殊な事例ではないのです。平和なときには必要がないようでも、いざとなると、本は心の命綱となります。圧倒的な絶望の中でも、心がつぶれないように、支えてくれるのです。

 だからこそ、支配者は必ず読書を禁止します。

 図書係のディタは、本を隠し続けることができるのか? 読書は人々に何をもたらすのか? ヒルシュはどんな秘密を抱えているのか?

 実話に基づいた物語です。人間の残酷さ、運命の苛酷さに目をおおいたくもなりますが、ディタが実在したことは大きな救いです。

 ディタと出会っておくことは、いつかあなたの心を救ってくれることになるかもしれません。

 「著者あとがき」「訳者あとがき」で初めて明かされる真実もあります。ぜひ最後に、そこまでお読みください。(アントニオ・G・イトゥルベ著、小原京子訳)

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書評家の声熊本日日新聞で紹介  7月31日 
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書評家の声デイリー東北で紹介   8月7日 
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書評家の声星落秋風五丈原 さん (書評業&外国人向け情報誌の編集&翻訳、論文添削) のレビュー    (女性 埼玉)     (Tomoko Iwasaki さん)
          本が好き! から   ★★★★

あきらめません 読むまでは~アウシュヴィッツ異聞

 『希望のヴァイオリン:ホロコーストを生きぬいた演奏家たち』で、収容所内の演奏家達に「明日生きられるかもわからないのに音楽なんて」と冷たい視線が向けられた件が紹介された。しかし、来る日も来る日も死体の匂いと煙と乏しい食べ物ばかりを見ていては、体よりも先に心が病んでしまう。そんな彼等の支えとなったのが図書館だ。

 アウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所の31号棟に秘密の図書館があり、そこにあった8冊の本の管理を一人の女の子が担当していた。この件に注目した著者が、イスラエルで生きていた図書係の女性に会いに行き、書かれたのが本書である。図書館には、一人のユダヤ人青年が関わっていた。彼の名は、フレディ・ヒルシュ。Wikipediaで検索しても、彼の名前は出てこない。記録が残っていないからだ。しかし実は、収容所でユダヤ人の処分が為されようという日に暴動を起こす計画が進行しており、彼はリーダーとして行動を促されていた。その矢先の死であったため、絶望して自殺を選んだというのが当時の大方の見方であった。だが、主人公・ディタのモデルとなった女性はそうは思わなかった。記録に残らない彼を知っていたからだ。そう、「記録に残っている人と出来事」の影には、その何十倍もの数の「記憶に残らなかった人と出来事」が隠れている。図書館に、もう一つの見えない本―貸し出された大人達が自分の記憶を元に物語を語る“生きた本”―があったように。

 あの有名なアンネ・フランクですら、一瞬物語を通り過ぎていく存在に過ぎない。その代わりにジャーナリストの著者は、まるでその場に居合わせたかのように、収容所内の「記憶に残らなかった人と出来事」を次々と掘り起こしていく。夫と離れて不安に駆られながら、懸命に収容所内の子供達を励ます母親、ユダヤ人の娘と恋をして苦悩する若者、レジスタンスに希望を繋ぐ青年、そして秘密を抱える若きリーダー、フレディ・ヒルシュ…困難な時代において、夢や読書や希望などの「目に見えないもの」が、どれほど人々を勇気づけ、目に見える「現実」を乗り越える存在であるか、読書に関する数々の言葉と共に伝わってくる。

 ディタが収容所で本と出会ったことで新たな世界を知ったように、大人達のみならず、ぜひ子供達も、本書を手に取って新たな世界の扉を開いて欲しい。


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書評家の声中国新聞掲載  2016.8.14.  書物エッセイスト・山本善行さん

アウシュヴィッツの図書係 中国新聞掲載
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書評家の声福井新聞掲載   2016.aug. 書物エッセイスト・山本善行さん

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書評家の声サンデー毎日   2016.9.4.号  岡崎武志さん ライター

アウシュヴィッツの図書係 サンデー毎日書評


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書評家の声高知新聞    西崎憲さん(翻訳家) 8月21日書評

アウシュヴィッツの図書係 高知新聞書評
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書評家の声南日本新聞   西崎憲さん(翻訳家) 8月21日書評
アウシュヴィッツの図書係 南日本新聞書評
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書評家の声沖縄タイムス  西崎憲さん(翻訳家) 8月27日書評

2016.8.27. 沖縄タイムス 書評
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書評家の声東奥日報の書評欄で紹介  西崎憲さん(翻訳家) 8月27日
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書評家の声佐賀新聞   9月4日付  話題の新刊のひとつとして佐賀新聞で紹介されました。
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書評家の声聖教新聞 ONLINE 文化欄 にて当書籍が紹介されました。
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書評家の声赤旗文化面(読書) 【10月2日】  書評   アントニオ・G・イトゥルベ著『アウシュヴィッツの図書係』
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書評家の声"マンスリーウィル-Will-" 10月号  ”森 史朗の今月のこの一冊 アウシュヴィッツの図書係”
   月刊誌Will アウシュヴィッツの図書係 掲載 表紙  月刊誌Will アウシュヴィッツの図書係 掲載記事
   表紙 評者:森 史朗(作家、戦史研究家)  

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書評家の声朝日新聞 10月23日 11面 読書面
朝日新聞10月23日11面読書面にアウシュヴィッツの図書係紹介記事  
(ひもとく)本で「つながる」 人生が変わり、世界も変わる? 鴻巣友季子  の特集記事の中で、 
”アウシュヴィッツの図書係”についてコメント。

注) ◇こうのす・ゆきこ 翻訳家・文芸評論家 63年生まれ。訳書に『風と共に去りぬ』(M・ミッチェル)など。



  
  本の帯

  ※該当部分のみ、抜粋
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今年は『アウシュヴィッツの図書係』(アントニオ・G・イトゥルベ著、小原京子訳、集英社・2376円)という翻訳書も出たが、人は極限の状態でも、本を読む。言葉と想像力は人間の尊厳と生命力の礎だ
――『戦地の図書館』は第2次大戦中、米国で発刊された「兵隊文庫」の活動を詳しく伝える。書物の威力を知っていたからこそナチスは1億冊もの本を焚書(ふんしょ)・発禁とし、米軍はそれを上回る1億2300万冊余の本をペーパーバックにして戦地に送り続けた。
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書評家の声ブくログ大賞海外小説部門ノミネート    「アウシュヴィッツの図書係」  2017.8.28.




本屋さん(書店)の声 アウシュヴィッツの図書係
 明屋書店 アウシュヴィッツの図書係  くまざわ書店 アウシュヴィッツの図書係  丸善丸の内店 アウシュヴィッツの図書係  ときわ書房 アウシュヴィッツの図書係  七五書店 アウシュヴィッツの図書係  セルバンテス書店 アウシュヴィッツの図書係
  写真がユニーク?!
 紀伊国屋書店 アウシュヴィッツの図書係  
明屋書店南岩国店  くまざわ書店豊洲店  丸善丸の内店 ときわ書房志津
ステーションビル店
 七五書店 Instituto Cervantes
セルバンテス文化センター
セルバンテス書店
紀伊国屋書店
グランフロント大阪店
 
 大分の書店 根木青紅堂              
大分県佐伯市の書店根木青紅堂               

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セルバンテス文化センターInstituto Cervantes   スペイン国立セルバンテス文化センター

Nuestra amiga Kazumi Uno nos ha enviado la traducción de Kyoko Obara de “La Bibliotecaria de Austchwithz”, de Antonio Iturbe. ¡En breve estará lista para préstamo en nuestra biblioteca!

地球上のすべての国が、どれだけ柵を作ろうと構わない。
だって、本を開けばどんな柵も飛び越えられるのだから。

                                                                                  ――本文より

宇野和美さんがご協力された「アウシュビッツの図書係」小原京子訳をセルバンテスに寄贈してくれました。 まもなく私たちの図書館で貸し出しが始まります!
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教文館公式サイトに アウシュヴィッツの図書係の記事 教文館公式サイト

   ◆7月のイチオシ&クリーンヒット◆
『アウシュヴィッツの図書係』もぜひ読んでいただきたい1冊。
強制収容所を生き抜いた実話に基づく少女の物語です。
たった8冊のボロボロの蔵書と、人の記憶にある物語も蔵書として人々を支えるくだり
からは、生きていくためには「物語の力」が必要であることが伝わります。
文学の存在意義を再認識しました。
また著者がジャーナリストであることも、魅力の一つ。
丁寧な取材のうえにこの物語が紡がれたことがうかがえます。
なお、ただいま入手困難! 店頭で見かけたら、それはラッキーですよ。
集英社さん、ぜひ増刷をお願いします!

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BOOKS なかだ   おすすめの一冊  (2016年11月号)  富山県(本店は富山市)

本が読めるって素晴らしい!
 アウシュヴィッツ収容所。その中に学校があり、図書館があったことをご存知だろうか。
 蔵書はわずか8冊。とはいえ、本の所持が禁じられている中、14歳の少女ディタは命の危険も顧みず、服の下に隠し持つことで守り続ける。
 実話に基づいたフィクション。ナチスの支配に翻弄されながら、決して屈することなく生き抜いた少女の物語に、読み進むほどにどんどん引き込まれて
いく。
 年老いたディタと著者の出会いも運命的で、出会うべくして出会い、書くべくして書かれた一冊といえる。 (魚津店 M)

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【文教堂】 書店員 イチオシ! 2016年夏
アウシュヴィッツの図書係 /アントニオ・G.イトゥルベ (著),小原 京子 (訳) /集英社
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アウシュヴィッツの図書係 出版社スタッフの声---------------------------------------------------------------------------------

集英社◎担当編集の テマエミソ新刊案内   -集英社 文芸単行本公式サイト- RENZABURO から

本書は、スペイン人の著者が80歳を超えるチェコ人女性ディタ・クラウスさんに取材を行い、それをもとに描かれたフィクションです。

1944年、アウシュヴィッツの家族収容所の中で、収容者たちによって運営される「学校」(これは、国際監視団への目くらましに利用されました)で、所持を禁止された本を管理する「図書係」に任命されたチェコ人のユダヤ人少女・ディタ。図書館とは名ばかりの、たった8冊のボロボロの本でしたが、ディタは必死に本を守り、ナチスの監視に見つからないように隠し続けます。
ナチスの監視と死の恐怖、減る食糧と劣悪な衛生状態、収容者同士による監視と裏切り、そしてそれがいつ終わるかも知れない絶望……。誰を、そして何を信じればいいのか? 14歳の少女は、葛藤しながらも、本を支えにして生きぬきました。

おびただしい数の人間が殺されたというアウシュヴィッツ強制収容所のガス室の話は有名ですが、収容所内部の具体的なことについてはあまり知られていません。収容所にいた人々のリアルな生活描写とそれぞれの思惑、ユダヤ教徒の人々の強い信念をうかがい見ることができるほか、少女の視点から描かれる物語は、まっすぐ生きる力強さを感じさせます。

生と死のぎりぎりの狭間で、本が私たちに与えてくれる力とは。
出版業に従事する一員としても、ぜひたくさんの方々に読んでいただきたい作品です。

(K.S.)



地球上のすべての国が、どれだけ柵を作ろうと構わない。
だって、本を開けばどんな柵も飛び越えられるのだから。
――本文より

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集英社7月12日付の讀賣新聞

7月12日付の讀賣新聞で、アントニオ・G・イトゥルベ『アウシュヴィッツの図書係』が取り上げられました。収容所の過酷な日常と生まれる猜疑心、その状況を生き抜く図書係の少女ディタの心を潤した書物たち。生きる希望を描いた感動作です。

『アウシュヴィッツの図書係』の中には、少女ディタのほかにも様々な実在の人物がキャラクターとして登場します。家族収容所と”学校”を設立したユダヤ人青年のフレディ・ヒルシュ。収容者の登録係であるルディ・ローデンバーグ。”死の天使”と呼ばれたナチスの医師、ヨーゼフ・メンゲレなど…。

その中でも特にフレディ・ヒルシュは本書のキーパーソンなのですが、彼はユダヤ教徒としての誇りを特に強く持っていた好青年で、少女ディタは彼に好感を抱きます。しかし彼には、皆に秘密にしていることがあり……様々な人物のそれぞれの思惑がリアルに描かれているのも、本書の魅力のひとつです。

収容所の中にも、レジスタンスも存在すれば、他の収容者を手荒く扱うリーダーも居て、さらには裏切り者も潜む状況。ディタは一体誰を、そして何を信じればよいのか? 少女の葛藤と、それに対する大人たちのいろんな答えは、私たちが現在を生きるうえでも、考える手がかりとなるでしょう。(S)

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集英社2016.8.4.  アントニオ・G・イトゥルベ『アウシュヴィッツの図書係』(小原京子訳)、重版がかかりました!嬉しいです!!いまネット書店などで品切れのところもありますが、近日中に入荷されると思います。どうぞよろしくお願いします〜!(S)
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集英社 2016.9.15.  アントニオ・G・イトゥルベ「アウシュヴィッツの図書係」(小原京子・訳) 第三刷が書店に並んだ頃かと思います。絶望に負けない人間意志、その糧となった本お話です。ぜひ!
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集英社 2017.1.31.  
『アウシュヴィッツの図書係』(アントニオ・G・イトゥルベ著/小原京子訳)の6刷が決まり、合計1万部を突破しました!
強制収容所に秘密裏に持ち込まれた8冊の本と、それを守るユダヤ人少女の実話に基づく物語です。一般向け書籍ですが、中学生くらいから読めると思います。ご家族でもぜひ。



アウシュヴィッツの図書係 その他の声---------------------------------------------------------------------------------
名古屋スペイン協会会報 (事務局:東海テレビ放送内) 2016.Jul. No.118
 「アウシュヴィッツの図書係」 本の紹介 掲載

    名古屋スペイン協会広報で本の紹介
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   萩野絵美さん 上智大⇒オクスフォード大学院卒
     萩野絵美さん
 海外コーディネーター&リサーチャー

ラジオなどでもご活躍中の萩野さんから この本のご紹介がありました。 世界130カ国400人以上のネットワークを抱えているそうです。
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雑誌『MORE』/モア

今月のオススメ★BOOK『牛姫の嫁入り』『アウシュヴィッツの図書係』

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スペイン大使館経済商務部のツイッターにおいて アウシュヴィッツの図書係 が紹介されました。 2016年8月

New Spanish Booksで2013年にご紹介した『アウシュヴィッツの図書係』が、集英社より翻訳出版され絶賛発売中です!地獄の中にも希望の光を灯す本の力。実話に基づいた小説。

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クアラルンプール日本人会

 今月のおすすめ本(9月)として紹介される
『アウシュヴィッツの図書係』 アントニオ・G・イトゥルベ
1944年、 以下 略・・・・・・・
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2016年9月9日掲載 朝刊 東京本社版    小枠出版広告(3段8割広告)
    
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和書ベストセラーリスト(2016年8月の場合)
大学図書館ベスト100冊 18位

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東京大学 生協 駒場書籍部ニュース  from 10月5日お知らせ

駒場書籍部 2016年9月ランキング≪文芸≫

  <書名>   <著者名>  <出版社>
東大生協HP
何様 朝井リョウ  新潮社
2 伯爵夫人 蓮実重彦  新潮社 
コンビニ人間 村田沙耶香  文藝春秋 
きまぐれ星からの伝言  星新一  徳間書店 
アウシュヴィッツの図書係  アントニオ・G.イトゥルベ 集英社 
6 感情類語辞典  アンジェラ・アッカーマン  フィルムア-ト 
7 〆切本  左右社  左右社
8 論集蓮實重彦  工藤庸子  羽鳥書店
9 危険なビーナス  東野圭吾  講談社
10  現代SF観光局  大森望 河出書房新社 

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AMICS(日本・カタルーニャ友好親善協会) 会報誌2016年10月号 に「アウシュヴィッツの図書係」紹介記事が掲載されました。
    日本・カタルーニャ友好親善協会会報にアウシュヴィッツの図書係紹介記事
{内容}
「アントニオ・G・イトゥルベ著/小原京子訳

スペイン人作家による実話をもとにした小説。アウシュヴィッツをテーマにした数多の本のなかでも異彩を放つタイトルと表紙。 ユダヤ人強制収容所内につくられた「学校」と日光男8冊だけの「図書館」。本来、本というものが持っている力を感じることができる話。
翻訳者小原京子さんの日本語が優しい。

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神戸学院大学図書館

新刊コーナーから紹介します。
『アウシュヴィッツの図書係』
アウシュヴィッツ収容所に実在した図書館。図書係は14歳の少女でした。どんな狂気も消すことのできなかった少女の想い、それを支えた本の力が胸に迫る一冊です。

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広島県五日市高等学校 図書室だより 10月20日vol.7  オススメの本 数学科 村上先生
    広島県立五日市高校図書室だよりから 「アウシュヴィッツの図書係」
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ダ・ヴィンチ ニュースに アウシュヴィッツの図書係のニュース記事   
----- 文芸・カルチャー      -------------------------------------10月25日  ニュース記事掲載

   8冊だけの図書館が人々に与えた希望。実話を基にアウシュビッツで秘密の図書係に任命された少女を描いた物語

第二次世界大戦中、ナチス・ドイツによって連れてこられたユダヤ人たちを収容していたアウシュビッツ=ビルナケウ強制収容所。世界史に残る大虐殺の舞台になったこの場所が刻んだ人類の闇は、戦後70年が経過しても消えることはない。アウシュビッツでは生命の重さなど問題にされず、機械的に、事務的に、収容者たちは命を落としていった。

 毎日の食事すらまともに与えられないアウシュビッツで、秘密の「図書館」があったという事実を知ったとき、世界は驚きに包まれた。そして、図書係を任せられていたのがディタという14歳の少女ことが分かると、その衝撃は増した。『アウシュビッツの図書係』(アントニオ・G・イトゥルベ/集英社)はディタをはじめとする実在の人物をモデルに、アウシュビッツ収容者の毎日を描いた小説である。明日をも知れない環境に身を置いたとき、人はどんな行動をとるのか。そして、そんなときでも本や空想には意味があるのか。考えずにはいられなくなる一冊だ。

 チェコ人のディタは、明るく本が大好きな少女。アウシュビッツに収容された後も、前向きに日々を送っている。そんな彼女は、ブロックのリーダー格である青年、ヒルシュから「図書館」の存在を知らされる。子供たちに教育を施すため、収容所には8冊の本が隠されていた。ナチスは収容所内での教育を禁止していたため、見つかれば厳罰が下るのは間違いない。しかし、ディタは図書係を引き受けずにはいられなかった。こうして、ナチスの目を盗んで8冊の本を保管するディタの日常が始まる。

 服の内側にこっそりとポケットを作ってもらい、本を持ち歩くディタは常に危険と隣り合わせだ。冷酷なナチスたち、命を失っていく仲間、そして、迫り来る「特別処理」の日の恐怖。綺麗ごとでは片付けられない悲劇の数々を、本書は克明に描いている。信頼していた人物に裏切られ、愛していた人物との永遠の別れが訪れる。人間の醜さがはびこる場所で、どうしてディタは古びたわずかな本を守り通そうとするのか。

 それは、どんなときでも本がディタに力を与えてくれるのが紛れもない真実だからだ。辛い毎日のせいで少女時代を奪われたディタにとって、本の世界に浸る時間はディタが少女のままでいられるひとときなのである。『魔の山』や『モンテ・クリスト伯』といった愛読書が、ディタの心に安らぎを与えてくれる。そして、リーダーを失い、ブロックが意気消沈したとき、ディタは『兵士シュヴェイクの冒険』を朗読し、周囲を元気づけもするのだ。上官に対しても屈することなく、ユーモアと度胸で窮地を乗り越えていくシュヴェイクの姿は、アウシュビッツに束の間の希望をもたらしてくれる。

ディタが本を閉じると、子供たちは立ち上がり、またバラックの中を騒々しく走り回り始めた。消えていた命の灯がまた灯った。

 アウシュビッツでの生活は人々の尊厳を奪っていく。だからこそ、本から学びを得て、心を揺さぶられることは自分たちにまだ人間らしさが残っていると確認できる瞬間でもある。おそらく、本作がノンフィクションではなく、事実に基づきながらも小説の形式をとっているのには、現実に対する物語の強さを伝えるという意図があるはずだ。ディタたちが架空の物語から希望をもらったように、作者は今を生きる読者にも登場人物に感情移入し、共に泣いたり笑ったりできる物語の素晴らしさを読み取ってほしかったのではないだろうか。

 戦争や悲劇に対して、本や音楽、映画などの娯楽作品は無力だと言われ続けている。しかし、極限下であるからこそ、平穏な日々の記憶を蘇らせてくれる娯楽には果たせる役割があるはずだ。アウシュビッツの寒い部屋の中で、エドモン・ダンテスの冒険に胸を躍らせたディタのように。

文=石塚就一
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名古屋のFMラジオ局「ZIP-FM」の番組にて

気になる本のうちの一冊として、番組内で紹介されました。
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すずの音ホール 松川村多目的交流センター      (長野県)

本日紹介されたオススメ本は『アウシュヴィッツの図書係』『日本会議の正体』『強父論』『あづみ野生坂の民話』『アマゾン、インディオからの伝言』他です。
『アウシュヴィッツの図書係』は読書会で初めて、同じ日にお二人の方が紹介してくださるという記念すべき一冊となりました。敢えて課題図書を決めずに行っている松川村図書館の読書会ですが、同じ本をそれぞれの方がどう読んでいるかが紹介され、大変興味深いものとなりました。
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 Biglobe news の”トレンド” に、 ニュース記事として掲載される。

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池田 千波留さん (パーソナリティ・ライター)  ライフスタイルコミュニティ 「関西ウーマン」⇒「千波留の本棚」から

<blogでは>
本を読むことの意味、
書物が存在することの喜びをかみしめる一冊です。
 
どんな環境にあっても心は自由!


<関西ウーマン BookReview 書評コラム「千波留の本棚」>
この夏、第二次世界大戦中の
ユダヤ人迫害について描かれた自伝的小説
エリ・ヴィーゼルの『夜』を読んだとき、
合わせて読まなくてはと思っていた
『アウシュビッツの図書係』を
ようやく読むことができました。

『夜』の主人公が少年だったのと反対に、
『アウシュビッツの図書係』の主人公は少女です。

***
1944年のアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所には
ナチス将校たちが知らない「学校」があった…。

ビルケナウ収容所には、
ユダヤ人迫害の事実を隠蔽するため、
特別な区域「家族収容所」が作られていた。
国際機関が査察に来た場合、見せるためのものだ。
通常、労働力にならない子どもは
早々にガス室送りなので、
収容所に多くの子どもがいるのは極めて珍しいことだった。

しかし、その特別区でさえ、
入所の際、所持品が没収されるため、
普通の生活なら当然あるべきものがほとんどない。

特に禁じられているのは書籍だが、
ここでのリーダー アルフレート・ヒルシュは、
苦心の末、8冊の本を入手していた。
『世界地図』や『モンテ・クリスト伯』、
パスツールを描いた『微生物の狩人』など
まちまちな分野の本。

それらをテキストに、それぞれ知識のある大人が、授業をしていた。
また、本がなくても、自分が覚えている物語を
語って聞かせる「生きる本」ともいえる人もいた。
それがビルケナウ強制収容所の中の「学校」だった。

自分たちの故郷で幸せに暮らしていた頃、
好んで本を読んでいなかった子どもたちも、
ビルケナウに来てからは本が大好きになった。
また、勉強なんて嫌いだった子どもたちも、
ここビルケナウでは一生懸命に学んでいた。

本や勉強は、たとえひとときでも
現実の厳しさを忘れさせてくれるから。
世界の地理や生物の授業、語られる物語を聞いているうちは、
想像力を飛ばして、どこにでも行けるから。

チェコ出身のユダヤ人少女エディタ、
通称ディタは本が大好きだった。
だからこの「学校」で、1日の終わりに大切な本を回収し、
床下に隠す任務の図書係を買って出た。

二度と入手できないであろう大切な本たちは、
すでにボロボロな状態。
それをなんとか修繕するのもディタの仕事だ。
しかし、気まぐれに行われるSSたちの検閲があり、
本を持っているところを見つかれば、
間違いなく処刑されるであろう、
命がけの仕事でもあった。

まだ14歳のディタにとって容易ではない仕事だったが、
彼女は決して役目を投げ出そうとはしない。
なぜなら「図書館は今や薬箱」だから。
そして
「もう二度と笑えないと思ったときに、
ディタに笑いを取り戻させてくれたシロップを、
ちょっぴり子どもたちの口に入れて」あげたかったから。
(かっこ部分は本文 P280より引用)
***

この小説は、1929年プラハ生まれのユダヤ人女性
ディタ・クラウスの実話をもとにして書かれています。
ディタとともに収容所で過ごした人物については、
仮名に変えているものもあります。

一方、ルドルフ・ヘス、アドルフ・アイヒマン、
ハンス・シュヴァルツフーバー、ヨーゼフ・メンゲレなど、
アウシュビッツに勤務していたナチスのSSたちは実名で、
その行いも非常に具体的に書かれています。

読んでいて息が詰まりそうになる箇所も多々あり。
しかし、ディタが物語の世界に羽を広げてくれるおかげで、
読者もなんとか救われて、次のページに進めるのです。

平和な現代日本においても、
読書は、現実から離れしばし夢を(悪い夢の場合もあるけれど)
見るひとときをくれます。
ましてや、文字通り地獄のような生活の中では、
どれほどの力をくれたことでしょう。

ディタは過酷な収容所内でなんとか生き延び、
やはりアウシュビッツから生還した青年と結婚し、
80過ぎるまで生き、子や孫にも恵まれました。

だからこそ、後世の人間が、
かつてあったこの世の地獄を知ることができるのです。
また、そこから学ぶことができるのです。

もちろんディタの向こう側には、
生きたくても生きることができなかった、
多くの魂があることも忘れてはならないのだと、
『アウシュビッツの図書係』は教えてくれるのでした。

ちなみに、先に読んだ『夜』と『アウシュビッツの図書係』は
同じ境遇を描きながらも、
読者に与える重苦しさ、暗さが全然違います。

『アウシュビッツの図書係』は、
時々クスッと笑ってしまう箇所があるんです。
多分それは、主人公ディタの性格によるものだと思います。
もしどちらか一冊を…とおっしゃるなら、
『アウシュビッツの図書係』を読まれる方が、
精神的に苦しくないと思います。
おせっかいですが、ひとこと添えさせていただきました。
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福岡県弁護士会 弁護士会の読書から > 弁護士会の読書 > アウシュヴィッツの図書係

(霧山昴)
著者 アントニオ・G・イトウルベ 、 出版  集英社

アウシュヴィッツの絶滅収容所には珍しいことに一棟だけ家族収容所があり、ユダヤ人の子どもたち500人が生活していた。そこでは、大人が子どもたちに勉強を教え、本を読んでやり、話を聞かせていた。
そして、この家族収容所には貴重な本を扱う図書係の少女がいた。ナチスに見つかれば本の没収どころか、即、処刑される危険な係だ。しかし、そうでなくても絶滅収容所は毎日毎日が死と隣あわせの生活を余儀なくされていた。
図書係を担っていた少女はドイツの敗戦時まで生きのび、戦後も80歳まで長生きしたのでした。この本は実話をもとにした小説です。私は一日中、一心に読みふけってしまいました。電車のなかでは一切のアナウンスが耳に入らず、昼食のサンドイッチを食べるときも本から目を離さず、裁判所の廊下でも待ち時間ずっと読み続け、ついに読み終えたときには、もっと読んでいたかったと思いました。
アウシュヴィッツという世にも稀なる苛酷な状況のなかで13歳の少女が使命感に燃えて本を隠し、また本を読みふけるのです。それは悪臭にみちたトイレの片隅でもありました。
頁をめくる手がもどかしくなるほどスリリングな展開です。
アウシュヴィッツで固く禁じられているもの。それは銃でも、剣でも、刃物でも、鈍器でもない。それは、ただの本だ。しかも表紙がなくなってバラバラになり、ところどころのページが欠けている読み古された本。
小さいころのことはあまりよく覚えていない。いつも記憶によみがえるのは、平和な毎日には、金曜日に一晩コトコト煮込んだ、こってりしたチキンスープの香りがしたこと。そして、ロースト・ラムの味や卵とくるみのパスタの味もよく覚えている。なかなか終わらない学校、おぼろげにしか覚えていないクラスの同級生たちと、石けりやかくれんぼをして遊んだ午後・・・。そのすべてが消えてしまった。変化はいきなりではなく、徐々に始まった。しかし、子ども時代は、ある日、突然に終わった。
アウシュヴィッツで古株の囚人が新参者にきまって与える第一の教訓は、「生きのびることだけを目ざせ」ということ。大きな計画は決して立てない。大きな目標はもたない。ただ、一瞬、一瞬を生きのびる。
図書館をやっていくには勇敢な人が必要だ。勇気のある人間と恐れを知らない人間は違う。恐れを知らない人間は軽率だ。結果を考えずに危険に飛び込む。危険を自覚しない人間はまわりを危ない目にあわせる可能性がある。そういう人間はいらない。必要とするのは、震えても一歩も引かない人間だ。何を危険にさらしているか自覚しながら、それでも前に進む人間だ。勇気がある人間というのは、恐怖を克服できる人間だ。
これを13歳の少女がしっかり受けとめて、活動するのです。身体が震えます。
図書係の仕事は、どの先生にどの本を貸し出したかを覚えていて、授業が終わったら本を回収し、一日の終わりには本を隠し場所に戻すこと。
本は8冊しかない。ずいぶんと傷んだ本もある。でも、本は本だった。
アウシュヴィッツ収容所では、本はまるで磁石だ。みな本に目を引き寄せられ、イスから立ち上がって本を触りに行く子も大勢いる。本は、テストや勉強、面倒な宿題を連想させるが、同時に鉄条網も恐怖もない暮らしの象徴でもある。怒られないと本を開かなかった子どもたちが、今では本を仲間だと認識している。ナチスが禁止するなら、本は子どもの味方なのだ。本を手にとると、子どもたちは普段の生活に一歩近づく。
普通の生活は、みんなの夢だ。何かに夢中になることは、とても大事だ。夢中にならないと、前へ進めない。
絶滅収容所に家族収容所があることまでは知っていました。そこで男の子が生きのびた話が本になっていて、このコーナーでも紹介しました。でも、そこで図書係がいて本の貸出しをしていたなんて、知りませんでした。人間にとって希望を失わないことの意味はとても大きいことなのですね。

一日中よんでいて、胸が熱くなりました。
ぜひ、あなたもご一読ください。
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武庫川女子大学付属図書館  
  河内鏡太郎さん  「愛と勇気の図書館物語」

 ホロコーストの象徴ともいえるアウシュビッツに立ったのは記者時代を含めて6回である。幾度訪ねても同じ気持ちになる。苦しい。しかし、歩かなくてはならない。見なくてはならない。2トンもある女性の髪の毛。その前ではいつも同じ情景が蘇る。ブロンドも亜麻色も黒色もあったはずなのに70年余りの歳月は一様に茶褐色にしている。でもウエーブは変わらない。個性がある。顔が、肉体が現れてくる。そうこれは虐殺されたユダヤの女性たちの生きていた証なのだ、と思う。アウシュビッツで何があったのか。知っているはずだった。だがこの物語の存在に触れて衝撃を受けた。アウシュビッツにささやかな図書館があって、それを14歳の少女が図書係をしていたという。そして、極限の中で人々はぼろぼろになった僅かの本を愛おしみ、生きる支えにした。
 ヒロインのディタはアウシュビッツのビルケナウ収容所BⅡb区画31号棟に収容されている。旧チェコのテレジン収容所から送られてきた。知人で、アウシュビッツで唯一の公式日本人ガイドをしている中谷剛さんの著書『アウシュヴィッツ博物館案内』(*1)によると、テレジン収容所は国際的な批判を避けるためにナチスが作った家族収容所と名づけられた施設で、そこから移送された人々は、アウシュビッツでも待遇が違った。「選別」や持参品の没収もない。髪の毛も剃られなかった。幼稚園も小学校もあった。しかしドイツの敗色が濃い1944年になると抹殺の対象となり、テレジンから送られたユダヤ民家族1万8,000人のうち93%あまりが犠牲になったという。ディタ は生き残った。
 ひそかに持ち込まれた本は8冊である。「地図帳」『幾何学の基礎』『世界史概観』(H・G・ウェルズ)『ロシア語文法』『モンテ・クリスト伯』「表紙のないロシア語の小説」『精神分析入門』(フロイト)『兵士シュヴェイクの冒険』(チェコのユーモア小説)。連行されてきたユダヤ人の荷物にあった本を収容者である電気工や大工が持ち出したのだ。ほかに『ニルスのふしぎな旅』など人の記憶に残っていて、子どもたちに読み聞かせをする「生きた本」もある。
 どの先生にどの本を貸し出したかを覚えておいて、授業が終わると本を回収して一日の終わりに隠し場所に戻す、それがディタの仕事だった。リーダーであるヒルシュの部屋の床板を一枚はがすと中から8冊が現れる。
 何枚かページが抜けている「地図帳」をめくる。ディタ は世界の空を飛んでいるような気になる。広大な海や森や山脈や川や街、すべての国をそんな小さなスペースに詰め込むのは、本にしかできない奇跡だ。『幾何学の基礎』には別の風景がある。『世界史概観』。ディタは目を見張った。新しい文明の数々、滅んだ文明。『ロシア語文法』。ソ連は今、ドイツと闘っている。
 ディタはこれらの本を優しく撫でた。縁がこすれ、シミもある。ページが欠けているものもある。ディタ は思う。
 ―困難を乗り越えたお年寄りたちのように大切にしなければ。本がなければ、何世紀にもわたる人類の知恵が失われてしまう。本はとても貴重なものだ。私たちに世界がどんなものかを教えてくれる地理学。読む者の人生を何十倍にも広げてくれる文字。数学に見る科学の進歩―。
 ディタは傷んだ本の世話係にもなった。
 しかし、「死の天使」と恐れられた医師、メンゲレと出くわした。「お前は私の解剖室で最期を迎えることになる。生きたまま解剖すると、じつに面白い」と言い残す。恐怖。彼に目を付けられてどうやって図書係を続けられるだろうか。彼女の戦いは続く。ぶかぶかの服の内側に秘密のポケットをつくり、動くときはそこに本を隠す。これなら「気をつけ」にも大丈夫だ。見つかればガス室。命をかけてディタは本を守る。生きる力になると信じている。
 東からソ連軍が近づいている。アウシュビッツが解放されるのももうすぐだ。ナチスは家族収容所を閉鎖し、ドイツ国内に移そうとする。殺害して、証拠を隠滅するには時間がないからだ。
 ディタが命がけで守った8冊と別れる日が来た。ページがバラバラになりかけた『兵士シュヴェイクの冒険』。背表紙にアラビア糊を少しつけ、注意深く貼り付ける。隠し場所の土で汚れた表紙を布で拭く。
 「並べられた本が小さな列になった。奥ゆかしい古参兵のパレードだ。この何か月か、何百人もの子どもたちが世界中を旅行し、歴史に触れ、数学を勉強するのを助けてくれた本たち。フィクションの世界に誘い込み、子どもたちの人生を何倍にも広げてくれた。ほんの数冊の古ぼけた本にしては上出来だ。」
 ディタは父を失い、母とともにドイツ国内の収容所に移動させられる。さらに数か月でベルゲン=ベルゼン収容所へ。
 そこでは何列か先のベッドでチフスに感染した姉妹が最後の戦いをしていた。アンネ・フランクと姉のマルゴットだった。姉が死んですぐアンネも息絶えた。1945年4月15日、イギリス軍によって解放された。ディタの母も自由の身になったが間もなく死んだ。
 ディタはアウシュビッツにいた青年と結婚。3人の子ども、4人の孫に恵まれた。本たちと約束したように自由な人生を過ごしたのだ。
     
     

 アントニオ・G・イトゥルベ著、小原京子訳(2016年集英社刊)。著者が取材を始めたのは、アルベルト・マングェル著の『図書館 愛書家の楽園』(2008年白水社刊) 『図書館 愛書家の楽園』に、強制収容所の中にあったとても小さな図書館についての言及があったからだ。イトゥルベはこの物語を追いかけ、ついにディタが生存していることを突き止めた。 ヒルシュの死の謎、脱走劇、2組の恋など盛り込んでいるが実話に基づいている。アウシュビッツの様相がリアルに描かれている。
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  ☆ 学長短信 ☆ No.85 から   (松田文子 学長)

寒くなりました。読書の秋は終わりましたが・・・まだまだ日暮れは早く、こたつで背中を丸めてみかんなど食べながらの読書向きの日々です。新聞の書評で読みたい本を見つけたら、インターネットですぐ注文・配達してくれます。何という贅沢!
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 アントニオ・G・イトゥルベ著『アウシュヴィッツの図書係』集英社(2016年刊)を読んでいます。ここ数年毎年本学の図書館が作って新入生等に配布している小冊子「新入生にすすめる50冊の本」の、平成29年度版に次のように寄稿しました。
・・・・・・・・・・・・・・・
書名:アウシュヴィッツの図書係
著者名:アントニオ・G・イトゥルベ(小原京子 訳)
出版社(出版年):集英社(2016年)

キャッチコピー:あなたにとって、本とは?

紹介文:
 あなたは本を読んでいますか。図書館にも本屋さんにも、本があふれていますね。これらの本が1冊残らず無くなったら、あなたは困ります
か、悲しみますか。スマホがあれば十分・・・、インターネットで必要な情報は全部見つけられる・・・と思っているかもしれませんね。
 明日の命がまったく不透明な極限状態においてさえ、本は幾ばくかの食べ物と同様に、あるいはそれ以上に、命を支え、人の成長の糧となっていることを、また、生きるということはどういうことか、勇気とは何かということを、そしてさらに、希望とは何かということも、この本は教えてくれます。心が強く強く揺すぶられる本です。
主人公の少女ディタにはモデルがいます。著者あとがき、訳者あとがきまでしっかり読んでみましょう。人と人とのつながりの不思議さに感動させられます。
・・・・・・・・・・・・・・・
久しぶりに、ハンカチのいる本でした。第二次大戦中の幼児期を思い出しもしました。
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山根 基世(やまね もとよ) アナウンサー
明日の友 冬 2017年1月号 に掲載    
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鴻巣 友季子さん   翻訳家

翻訳ノンフィクション・評論も豊作の2016

マニング『戦地の図書館』
イトゥルベ『アウシュヴィッツの図書係』
ウォームズリー『プリズン・ブック・クラブ』
ハーカップ『アガサ・クリスティーと14の毒薬』
フランコ・モレッティ『遠読』
スコット・L・モンゴメリ『翻訳のダイナミズム』

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アウシュヴィッツの図書係 感想/レビューアウシュヴィッツの図書係 感想/レビュー   
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 アウシュヴィッツの図書係 読者の声/読者レビュー

        アウシュヴィッツの図書係 ディタさん 昔と今
Dita Kraus, in 1942                                                  
アウシュヴィッツの図書係 読む前のコメント
染井吉野ナンシー さん      ブログから        

"アウシュヴィッツも目に留る"

そろそろ夏、いや、既に夏。梅雨は明けていないけれど、気温だけは完全に夏。

だからでしょうか、徐々に「戦争」に関する書籍が目立つようになってきました。昨年は戦後70年という節目で特に大量の新刊が刊行され、「既刊も並べたいけど、新刊だけでフェア台が埋まっちゃう」という書店員の声も聞かれましたが、今年はそこまでの量にはならなそうです。

とはいえ、夏になると戦争関連の書籍が増えるのは事実ですが、個人的に書店店頭を眺めていて感じるのは、ヒトラー(ナチも含め)と満洲関連書が得に目立つなあということです。どちらも安定して売れるテーマでありますし、新資料や新視点を駆使した著作も増えていると感じます。

そんな中、アウシュヴィッツ関連の書籍もポツポツと目に付きます。特に、子供とアウシュヴィッツという本が目に留るように感じるのは錯覚でしょうか?

『アウシュヴィッツの図書係』『13歳のホロコースト』といった作品です。

もちろんあたしの勤務先でも『14歳のアウシュヴィッツ』『死の都の風景』といったものを出しております。

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KTさん     訳者ブログ コメント投稿欄から     

書店に足を運ぶ時間がなくて、アマゾンからもまだ出ていないので読めていないのですが、早く読みたいです!

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肆屋 古暮 さん               ツイッターから

アウシュヴィッツの図書係
」が面白そうなんだよなぁ。14歳少女ディタが本所持を禁止されている収容所内でわずか8冊本を図書係として隠し続けるってあらすじ。恐ろしい日々もこの本が希望になると信じる少女ってあまりにも美しいじゃないか。
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真珠さん                               ブログ 今日もカフェ気分♪ から

アウシュヴィッツの図書係】アントニオ・G・イトゥルベ 心に響きそうな作品。

「アウシュヴィッツ強制収容所内には、

国際監視団の視察をごまかすためにつくられた学校が存在した。

そこには8冊だけの秘密の“図書館"がある。」

amazonにあるあらすじですが

これだけでも読みたい!と思えましたが

これが事実に基づく物語ということで

読みたい!から読まねば!に変わりました。

これは優先順位を上げて読みたい本です。

もうちょっと本を読む時間を確保したいところです
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鴻巣友季子さん(ポーとクッツェー6月刊) アウシュヴィッツの図書係 感想/レビュー

先日書評した『戦場の図書館』と、数年前の話題作『刑務所図書館の人びと』と併せて、『アウシュヴィッツの図書係』も読みたい。人は精神の拘束や尊厳の危機のなかで、書物とどう交わってきたかーー。
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ありんこ文庫さん(宮古島)         アウシュヴィッツの図書係 感想/レビュー
「図書係」のタイトルだけで興味。(もちろん、書評も興味です)
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Motokoのスペイン語ワールドへようこそ  ~HP~から         ⇒偶然見つけましたが知り合いでした。

もうすぐ夏休みですね!?
夏のスペイン語学習のプランはもう立てましたか?

毎年夏休み前の最後の授業でミランフ洋書店の店長にお薦めしてもらった本を
紹介するのですが、今年は(も)忘れてしまった・・・というわけで、今日はHPで夏休みの読書案内です。

文法をひととおり終えた方にお薦め(スペイン語検定4級レベル)
EL HOMBRECITO VESTIDO DE GRIS
CUATRO CARTAS

スペイン語検定3級レベル(以上)の人にお薦めは
日本文学作品をスペイン語で!(読んだことのある本を!)

そして私は今話題の本、『アウシュヴィッツの図書係』と『コンビニ人間』を
さっそくAMAZONで購入!
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ここでも道草 さん    blog

注目はこの本。「アウシュビッツの図書係」

残念ながら、この本はすでに借りられていて、
今回学級に来ることはありません。
でも個人的に予約しました。いつの日か手にするのが楽しみです。
メルマガの紹介文を引用します。
  
『アウシュヴィッツの図書係』もぜひ読んでいただきたい1冊。
強制収容所を生き抜いた実話に基づく少女の物語です。
たった8冊のボロボロの蔵書と、人の記憶にある物語も
蔵書として人々を支えるくだりからは、
生きていくためには「物語の力」が必要であることが伝わります。
文学の存在意義を再認識しました。
また著者がジャーナリストであることも、魅力の一つ。
丁寧な取材のうえにこの物語が紡がれたことがうかがえます。
なお、ただいま入手困難! 店頭で見かけたら、それはラッキーですよ。
集英社さん、ぜひ増刷をお願いします!
  
この文章を読んで読みたくなりました。
私は店で買わずに、図書館に頼ります。

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読者の声 アウシュヴィッツの図書係---------------------------------------------------------------------------------

感想/レビュー優午 inc. Walter Mitty さん          アウシュヴィッツの図書係 感想/レビュー

アントニオ・G・イトゥルベ『アウシュヴィッツの図書係』読了。本を愛し大切にする人ならこの本を間違いなく手にするはず。 著者あとがき、訳者あとがきを読んで完結だからね。今眼腫れてヒリヒリ状態である。授業で皆で読むのも有りですよ。

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感想/レビュームルのフェア台さん            アウシュヴィッツの図書係 感想/レビュー

→生きる強さ、彼女をめぐるユダヤ人人々生き様を、モデルとなった実在人物へインタビューと取材から描いた、事実に基づく物語
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感想/レビュー紗綾 さん                  アウシュヴィッツの図書係 感想/レビュー

アウシュヴィッツの図書係とか気になったのにどこにも在庫ない…他在庫ない本と纏めてお取り寄せしてきた…買いすぎた感はちょっとだけある(´-`)
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感想/レビューけんちゃん  (男性)        読書メーターから

ユダヤ人は、すごい民族だ。現実の人をモデルにして その人が今も健在だ。
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アウシュヴィッツの図書係 感想/レビュー大本薫さん                                            アウシュヴィッツの図書係 感想/レビュー

アウシュヴィッツの図書係。本を一向に読まない現代人へ痛烈な批判に聴こえる。(^-^)/ 

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感想/レビュー児童文学翻訳家 宇野和美さんのブログ記事から

アルベルト・マングェル『図書館 愛書家の楽園』(白水社)の中に、アウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所の三十一号棟に秘密の図書館があり、そこにあった八冊の本の管理は一人の女の子にまかされていた、というくだりがあります。

 スペインの作家イトゥルベは、この文章に目をとめ、その少女のことを調べていくうちに運命の導きのように現在イスラエルで暮らす当時の図書係と出会い、この本を書きあげました(このあたりのことは、本書巻末の「著者あとがき」にあります)。


 実は私も翻訳協力という形でこの本の誕生にかかわってきたので、こうして本になり喜びもひとしおです。

「感涙」とか「感動」という語がオビに躍っていますが(笑)、人が生きるために、「本」がどれほど大きな力を持っているかを見せてくれる意欲作です。

 ぼろぼろになった8冊の図書館の蔵書ばかりか、かつて読んだ本の記憶も、絶望的な毎日の中でディタを支えます。『ニルスのふしぎな旅』などの物語をおぼえていて語ってくれる人、つまり「生きた本」のエピソードも、物語の力を感じさせてくれます。


 もうひとつ、私がとてもおもしろいと思ったのは、ジャーナリストの著者らしく、アウシュヴィッツで生きていたさまざまな人々の姿を物語にもりこんでいるところです。視察団が来たとき、アウシュヴィッツは普通の収容所だと見せかけるために作られた家族収容所を中心に、さまざまな立場の人の姿が描かれています。歴史書ではなくこうしてフィクションで語られることで、歴史的事実として知っていた出来事を読者は改めて心で感じることができるでしょう。

本好きで、うらやましいほどスペイン語の実力がある小原京子さんは、フィクションの翻訳はこれが初めてですが、著書とも連絡をとりあって、物語の魅力をたっぷりと引き出しています。これからの活躍がとても楽しみです。


 びっくりしたことに、主人公ディタは、野村路子さんが『テレジン収容所の小さな画家たち詩人たち』(ルック)で紹介しているディタ・クラウスだというのが調べていくうちにわかりました。アウシュヴィッツに送られる前、テレジンで彼女が描いた絵やインタビューがその本におさめられています。


  『青春と読書』7月号46ページ、豊﨑由美さんの紹介文『この世の地獄で、生きる力を与えた「本」』を読めば、本好きな人たちは読まずにいられなくなることうけあい。

 本屋さんで、図書館で、手にとっていただけたらうれしいです。 

     ☆~☆~☆~☆~☆~~~~~~~☆~☆~☆
感想/レビューミランフ洋書店 / Kazumi UNOさん

イトゥルベ著『アウシュヴィッツの図書係』(集英社)主人公ディタは、野村路子著『テレジン収容所小さな画家たち詩人たち』(ルック)で野村さんが取材をしているディタ・クラウスです。『アウシュヴィッツ〜』著者あとがきで説明されている、イトゥルベとディタと出会いも感動的です。

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感想/レビューAMさん  (女性 横浜)

本、読み終わりました。感動と言うか衝撃を受けています。翻訳本は、訳者により、ぎごちなく読むのが辛く感じられることがありますが、今回は、文章の流れがきれいで、ぐいぐいと引き込まれて、中断するのが惜しまれる程でした。
これだけの分量を訳される労力は凄いです。強制収容所の中に小さな図書室があったなんて素晴らしい !  そして驚きです。先日、映画アイヒマンショーを観ました。人が持っている残虐性、どこまで根が深いのでしょうか?  ため息が出ます。  でも、読み応えのある本に出会えたことに感謝感激。
この本は図書館へ寄贈するつもりです。
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感想/レビュー店主さんのレビュー
★★★★★  booklogから

読み応えがある1冊だった。
私の場合登場人物の名前がなかなか覚えきれないことが多いが、翻訳されていることを忘れるくらい自然な文章でサクサク読めた。

読み進めるのが辛くなる描写も多いが、そんな中でも恋愛や友情が生まれることに少しホッとする。
収容所に送られた人々がどのように生きようとしていたかがひしひしと伝わってくる。
主人公が本を何度も何度も限られた材料で丁寧に修繕する場面には胸が痛んだ。

最後にアンネ・フランクの名前が出てきてハッとした。
完全なノンフィクションではないが、やはり悲惨な歴史的事実に基づいて書かれている。
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感想/レビューNFさん (男性 神戸)

ご訳書をXXXXの図書館に入れ、
私が第1号の読者になりました。
ナチ収容所関係の本や映画はいろいろ見ましたが、
これは特異な話題を描いた意義深い作品で、
特に不穏な情勢が続く現代では、読まれる価値が高いと
拝察します。
読みやすい訳文のおかげで、物語に集中することができました。
絶望しかない毎日の中で読書の楽しみをいきがいとするという主旋律の中に、
主人公の傍らにアンネの日記の作者がいる小ネタを挟むなど、
心憎い演出です。
本編はむろんのこと、あとがきのメンゲレが息子に語る自己弁護の言葉など、
忘れがたい箇所がたくさんありました。
とりとめのない読後感ですが、ひとことお伝えします。
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感想/レビューのりさんのレビュー  ★★★★★  ブクレコから

辛く哀しいストーリーの中に、いくつもの希望を感じました。

実在した人たちを下地にしたフィクションとのことです。
アウシュビッツに図書館があったこと、図書館係だった少女が生き延びて今なお健在であること、そこで起きたことをこうして小説の形で知ることができたことなど、とても驚かされました。
図書館といってもナチスは認めておらず、昼の間に子供たちが集められた建物の中で秘かに8冊の本が読み語られていました。その本の管理を任されたのが主人公のディタ、14歳の少女です。
辛い現実の合間に、本がディタや子供たち、そして教師の大人たちを、ほんの一時だけ連れ出してくれます。
いつ殺されるか分からない中で、まともな食べものも得られずに、信用できない大人たちに囲まれ、不衛生極まりない環境にいても、人びとは本を求めたのです。図書館を求めたのです。

これは、人の尊厳なんだと思います。
生き延びること以上に、人として大切なものがあることを教えてくれました。

この本は図書館の新刊コーナーで面陳されていた一冊で、それで興味を持って手に取りました。この出逢いも司書さんのおかげです。心から感謝します。

本を愛する方々に、おすすめの一冊です!
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感想/レビュー蛙子さんのレビュー  (女性)   ★★★★★  booklogから

何気なく書名にひかれ手に取ったのだが、読みだしたらやめられなくなった。生まれた国、時代、少しの選択で運命はなんと過酷なんだろう。エピローグ以降に少しの救いがやっては来るのだが。著者あとがきによると、この物語は事実に基づいて組み立てられ、フィクションで肉付けとあり、あの人たちはそれからどうなったのだろう・・・で ああ彼らは実在する(した)人々なのだと、あの場所にいたのだと思い知らされる。この退屈な日常のありがたさを少しだけかみしめた。
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感想/レビューAmazon カスタマー さんのレビュー   ★★★★★  アマゾン・レビューから

ビフォーアフター的に言うと、読む前は、テーマが少し重いのかなーと思ったがさにあらず。

期待以上だったのですーっと一気に読んでしまった。

アウシュヴィッツの悲劇を伝える本は数多くあれど、 「アウシュヴィッツの図書係」は一味違う。

テーマは本、本によって命を繋ぐことができた、主人公の女の子ディタとその周りの人たちとの人間模様を、

極限の光と影のはざまの中で描くヒューマンドラマだ。

青少年のリーダー、フレディ・ヒルシュが密かに作った秘密の図書館。たった八冊だけの極小の図書館。

先生たちに「授業」のための本を貸出し、一日の終わりに本を回収して秘密の場所に戻すという危険極まりない、

ディタの ミッション・インポッシブル(命がけの任務)。

まさしく、実話に基づく、感動の物語。 著者のイトゥルベさんはジャーナリスト出身で視点がとてもユニーク、そして、

繊細な日本語を巧みに咀嚼しつつ、さらなる高みへと導いて行けたのは、訳者 小原京子さんの技量と情熱あってこそだろう。

”ディタにとって「本を開けることは汽車に乗ってバケーションに出かけるようなもの」”というフレーズが、脳裏に焼き付く。

自由であること、あきらめないこと、 この本を通じて、私たちにあらためて問いかけているのではないだろうか。

最後に、映画化しても面白そう。キャストは、ディタさん役は俄かに思いつかないが、キャンプ内の青少年のリーダー、フレディ・ヒルシュに
関しては、

アンディ・ガルシアが似合う。

また、絵本ていうアイデアはどうだろう?
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感想/レビューTI さんのレビュー     (男性 東京)

アントニオ G イトゥルベ著『アウシュヴィッツの図書係 La Bibliotecaria de Auschwitz は早々アマゾンで購入し、2日で一気に読みました。

というのも、わたしはチェコのプラハで生まれております。アウシュヴィッツも訪ねたことがあります。小さいころからリディツェ村の悲劇も知っています。

ということでこの物語はとても私の近いところにある話です。

翻訳は、難しい部分もあったとは思いますが、「読みやすく」、少女の息遣いも聞こえそうで大変良いです。

最近の若手作家は戦後パラダイムから脱却して、新しい視点で第二次世界大戦の物語を再構成して、次世代に伝えようということで、スペインの作家がアウシュヴィッツものを書くのは珍しいのでしょうが、ちょっと距離があって、たんたんと抑制的な書き方がよろしいかと思いました。 

事実と真実の間で、すばらしいフィクションになっています。

残酷な現実と、希望そしてユーモア、それでも打ちのめされるような事実の数々。本をめぐる物語、特にシュベイク(もちろん全部読んでます)の話しで勇気づけられるのは、チェコ的な世界をうまく取り入れています。

まだまだスペインの現代文学にはおもしろいのがありそうですので今後とも本を世に送り出してください。
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感想/レビューびんぞこめがね図書館さん                     アウシュヴィッツの図書係 感想/レビュー

今週受け入れ分から、これは、という本。『アウシュヴィッツの図書係』『世界的世界に一つだけの深海水族館』『イラストレーター安西水丸』そして…『デスメタルインドネシア』!週末貸出し開始。
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感想/レビューベル・ブック~学校図書館航海日誌~さん        ブログから

この本は、私に「読みなさい」と語りかけてきた。

読まなければいけないと思った。 

アウシュビッツ収容所に送られた少女、ディタ。

彼女の仕事は図書係。

ナチスは、こどもたちに勉強を禁じた。

もちろん、本を持つことも。

ディタは、秘密の学校の先生に本を貸出し、

一日の終わりに回収して秘密の場所に隠す。

もし、日中、ナチが見回りにきたら、服の内側に作った

隠しポケットに隠す。 

人類の歴史において、独裁者や暴君はみな共通点がある。

誰もが本を徹底して迫害するのだ。

なぜなら、本はとても危険だから。ものを考えることを促すからだ。

彼女はなぜ、危険を冒してまで

たった8冊の本を守るのか。

彼女にとって、本を開けることは「汽車に乗ってバケーションにでかけるようなもの。」

本を読むと、柵など飛び越え、世界中に行ける。

「本は大切にしなければならない。

本がなければ、何世紀にもわたる人類の知恵が失われてします。

本はとても貴重なものだ。

私たちに世界がどんなものかを教えてくれる地理学。

読む者の人生を何十倍にも広げてくれる文学。

数学にみる科学の進歩。

私たちがどこから来たのか、そしてどこに向かっていくべきなのかを

教えてくれる歴史学。

人間同士のコミュニケーションの糸をときほぐしてくれる文法・・・」

 「なぜ本が、図書館が必要なのか」

という問いに、ディタはすべて答えてくれている。

歴史を学び、私たちはどこに向かっていくのか・・・

本を読もう。

本を読んで平和な世界を作ろう。

改めてその思いを強くした。

   <追加コメント >
本を通してのことばかり書いてしまいましたが、収容所内の家族愛、恋愛、隣人愛、師弟愛・・・ひとりひとりに未来があったのにと、胸にせまるお話でした。
長くて読むのに時間がかかりましたが、読んでよかったです。
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感想/レビューミス レインさんのレビュー (女性)     読書メーターから

実話をもとにした小説。命を養うためにはパンを、人間性を養うには本と教育を、が根幹にあり、命がけの秘密の図書館と教育があった頃は、収容所の生活や残虐行為は挟み込まれるものの淡々とした印象で、それらが無くなってから飢えや糞尿と伝染病にまみれた地獄の生活の苦しみと恐怖中心の描写が具体的に記されていくように思う(単に時局が変化したこともあるが)。いずれ死の宣告を与えられるだろう子供達に施す教育は、大人にとって戦争の終わりと収容所からの解放を含む希望であったのだろう。物語の転換地点的、大人数のガス室送り。
ついさっきまで励まし合っていた人々が連れて行かれ、ガス室、焼却炉を経て降り注ぐ黒い灰に「戻ってきた」との言葉にじんときました。ストーリーテラーを「生きている本」と呼ぶ、その言葉にもユーモアだけではなく、秘密裏に営み続けなければいけない文化的事柄に対する様々な思いが込められているように思えます。
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感想/レビュー本のこまど (児童サービス支援サイト)から

人権剥奪の象徴のようなアウシュヴィッツ・ユダヤ人強制収容所の中に子どもたちを集め
た学校があり、またその中に図書館があったなんて驚きです。
戦 後、生きて収容所を出ることができた図書係の少女に取材して書かれた作品です。本を持っているということが見つかれば射殺されかねないという過酷な 環境の中で、8冊の「本」(どれもボロボロであったにもかかわらず)と、6冊の「生きた本」(先生たちが口述して伝える物語など)が、そこで生きる人々の希望の光となったというのです。
「ディタは黙ったまま、今までに何本のマッチに火を点けてきただろうと思いめぐらした。(中略)ときには真っ暗 闇のひどく辛い状況の中でも、本を開き、その世界に入り込むと灯りが灯った。
彼女のちいさな図書館はマッチ箱だ。」(p312)  主人公の少女ディタは、 14歳。  
子ども時代に「本」の世界の持つ豊かさに出会っていたので、図書係という任務をやりとげることができたのです。
ページを開くとびっしりと書かれた文字にひるみ、また強制収容所の酷い状況に読んでいて戦慄を覚えるのですが、ひたむきなディタの姿に希望を見出し、一気に読む進めることが出来ました。
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感想/レビュー鳩羽さんの感想 (女性)  2レビューあり   ①読書メーターから

●アウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所に収容された十四歳のディタは、家族収容所にナチスの目を盗んで営まれている学校に、たった八冊だけある本の図書係となった。危ない橋を渡りながらも、こっそり
服に縫い付けたポケットに本を入れて運搬するのがディタの日課となった。しかし先に移送されてきたグループがまたどこかへ送られる運命の期限が迫ってきており、それが本当に移送なのか、人々は疑ってい
た。実話を元にした話で、いろんな立場の人々のエピソードが寄り集まったような本。読むのが辛く、希望とは何なのだろうと考えさせられる。

                      ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

                                           ②ブログ 夜思比売の栞 から

●アウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所の三十一号棟では、ナチスSSの目を盗み、子供たちのための小さな学校が営まれていた。

そこで活躍していたのは、没収されずこっそり持ち込むことができた八冊の本。大人たちはその本と、自分の記憶を使い、子供たちに小さなグループでの授業を行った。また、物語を覚えている人は、自らを生
きている本として子供たちにお話を語って聞かせた。

若きリーダーであるヒルシュに頼まれ、図書係としてその本を管理することになったディタは、危ない橋を渡りながら、隠し場所から先生たちに本を運搬するために奔走する。

収容所が人道的に運営されていると外国にアピールするための一環として作られた家族収容所だったが、収容所のメンバーの中にもヒエラルキーがあり、やがて先に到着したグループがどこかへ移送されるとい
う期日が迫ってきていた。



実話を元にした話で、冒頭に『図書館 愛書家の楽園』で触れていたアウシュビッツの図書係の一節が引いてある。

なので、小説として面白いとか面白くないとかいうのは適当ではないのかもしれないが、まず思うのは読みにくいということだった。

プラハからアウシュビッツに入れられたディタは十四歳で、本当なら家族収容所に入れる年齢ではないが、世話係のような立場の助手として、三十一号棟に出入りをしている。リーダーのヒルシュに憧れと尊敬
を持っているが、ヒルシュが思っているような人物と違うのではないかと悩んだり、人体実験をしているという噂のナチスの医師メンゲレに目をつけられたりと、悩みと緊張、時々の友達との楽しいやりとりが
、雑然と続いていく。

頻繁にディタ以外の人物の視点に変わり、ディタが収容所に送られてくるまでの回想もところどころに入ってくるので、一つの大きな話というより、収容所の人々の小さなエピソードが、そこにいた人達の多様
さを明らかにしていくといった感じだった。


ユダヤ人だけでなく、障害者や同性愛者、政治犯など、様々な人たちがいる。ユダヤ人同士でも、ナチスにうまく取り入っているものもいれば、仕事の内容によって健康状態がいいものもいる。共産主義者にレ
ジスタンス、国粋主義者とグループはいくつもあっても統一されておらず、抵抗する勢力とはなりえない。

またSSの中にも、ユダヤ人の娘に恋をして脱走を企てる者がいたりと、様々である。

だが、劣悪な環境と過酷な労働の日々に、合唱や読書、朗読、ときに子供を教育するということ自体が、人々に小さな希望を与えた。ほとんど生きて出られないのに勉強を教えてどうするのだという批判もあっ
たが、その行為自体が未来を信じる行為だったからだろう。


最後の選別で、ディタと母はアウシュビッツに残るのではなく、移送のグループに入る。さらにひどい地獄を経験して、ようやく戦争は終わった。

困難な中で希望を持つ大切さなどというような、そんな生易しいものではないだろう。その瞬間、瞬間を生き延びることがすべてだ。

だが、瞬間を生き延びるための意思を支えたのが、ちょっとした笑いや本の世界への旅、家族や友人だったのだろう。翻って、そういうちょっとしたことに鈍くなっていく危険も感じる本だった。

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感想/レビューsoymedica さん     
★★★★★    booklog から
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感想/レビューかもめ通信さん     ★★★★★  (女性 北国)  本が好き! から

アウシュヴィッツに実在した秘密の図書館の物語は、誰一人心から信じることの出来ない過酷な状況においても本への愛と信頼を失わなかった一人の少女の物語でもあった。

世の中に“アウシュヴィッツ”のあれこれを伝える本は沢山あるし
そうした本のいくつかを私もこれまで読んできた。

耳をふさぎ目を覆いたくなる出来事も
後世に伝える必要があることは確かだが
特に伝える相手もいない私自身は
正直もうこういうジャンルは読まなくてもいいかなと思わなくはない。

だがこの本には、心惹かれるものがあった。

というのも、この本が
アルベルト・マングェルの 『図書館 愛書家の楽園』の中で紹介されていた
アウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所に実際にあったという
秘密の図書館に関する記述に惹かれた著者が
その実話に基づいて書き上げたフィクションだと聞いたからだ。

1943年、ナチスはアウシュヴィッツ強制収容所を拡張し、
ビルナケウの森に「家族収容所」を設けた。
物語の舞台はこの収容所で、
ここには“三十一号棟”と呼ばれる離れが設けられ、
日中、大人達が労作業に従事している間、子どもだけを集めて収容している。
それは国際監視団に対し、
“ユダヤ人を東部へ送るのは殺すためではない”と
ナチスがアピールするための手段の1つだった。
事実子どもたちは6カ月の間生かされ、
そのあとで他の犠牲者達と同じ運命をたどったのだった。
やがてプロパガンダの役割を終えるとこの「家族収容所」も閉鎖されることになる。

だがそれまでの間、十三歳までの子どもたちは三十一号棟で
収容者の中から選ばれた指導員たちのもとで日々過ごすことになる。
指導員達はそこで看守達の目を盗み“学校”を開き、
子どもたちに禁じられている勉強を教えた。
その秘密の学校にはなんと図書館まであり、
ナチスの目を盗んで密かに持ち込まれた8冊の本が大切に読まれていた。
その貴重な本の保管を一手に任されていたのが
この物語の主人公十四歳の少女ディタだった。

H・G・ウェルズの『世界史概説』、トーマス・マンの『魔の山』、
ハシェクの『兵士シュヴェイクの冒険』などぼろぼろになった8冊の図書館の蔵書と
“生きた本”として貸し出された大人達が語る
『ニルスのふしぎな冒険』や『モンテ・クリスト伯』が
子どもたちだけでなく、
子どもたちの世話を焼く大人たちをも励まし力づける。
もちろんそれはディタにとっても例外ではなかった。
本を読む喜びとかつて読み親しんだ物語たちの記憶に加え、
文字通り命がけで図書係として本を護るという使命が
絶望的な毎日の中でディタを支え続ける。

むごたらしい強制収容所の実態を告発するだけでなく
物語が持つ魅力、本が持つ力を高らかに歌い上げるこの本は
ディタが触れる物語たちへのオマージュにもなっていて
またまた読みたい本のリストを伸ばさずにはいられないが
本の力を信じているに違いない
本が好きなあなたにぜひともお勧めしたい1冊だ。
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感想/レビューcantaloupxyzのブログ

 チェコ出身のユダヤ人の少女ディタ・アドレロヴァが、ナチスにより、家族と共に、ボーランドのアウシュビッツの絶滅収容所に送られ、両親を失いながら、解放されるまで生き延びた。
 彼女と、収容所のユダヤ人の少ない仲間 たちは、8冊のボロボロの本を手に入れ、ナチスに見つからないように、読書していた。

 多分、自分の今年の読者の中では、一番面白い、というか、印象の強い本になるでしょう。

 何故か、ナチス関連の物語は、フィクションは好きではないが、ノンフィクションは、何冊読んでもとても面白い。
 45年までのもの、45年以降の、南米に逃れたアイヒマンやメンゲレのその後…面白かった。

 ディタやフレディー・ヒルシュたちが中心になって図書館として機能する努力を、するくだりは、今の平和ぼけした生活からかけ離れて、正直、あまりにも地味で、途中なかだるみ気味だった。
 しかし、いよいよ、ディタたちが、メンゲレたちに、命の選別をされるあたりから、一気に緊張感を帯びてくる。
 その間にも、絶え間ない人の死が続く。ユダヤ人ばかりか、ソ連兵士も脱走の罪で処刑。
 
 戦争が終わる直前は、ディタと母親は、ドイツのベルゲン・ベルゼン収容所に送られる。ここでは、オランダから送られてきて、劣悪な衛生状態からチフスにかかった姉妹が、すでに虫の息であった。
 もしや、と思ったら、案の定、アンネ・フランクとその姉だった。
 最終的には、ドイツが負けて、イギリスの兵士たちが乗り込んできて、ここの収容所を、解放するが、アンネは、その直前に命を落としたという。
 後年、彼女がアムステルダム時代に残した日記が、世界中で読み継がれることになる。

 イギリス軍兵士たちが、収容所に入ってくる場面は、この物語のハイライトになるわけだが、イギリス軍は、拍手と歓呼の声で迎えられると思っていたらしいが、死者と生存者の区別もつかないような悲惨な状況に、度肝を抜かれたという。

 とらえたユダヤ人を、生かしておくつもりはないから、食事といっても、朝はお茶、昼は一切れのカブかジャガイモが入った塩辛いスープ、夜は一切れのパン…。
 解放直後の、ユダヤ人男性の写真を見たことがあるが、骨に皮膚が張り付いてるだけの肉体だった。

 常に、尋常じゃない状態の人の死がつきまとうので、夜、寝る前に読むと、頭が覚めてしまって寝付けなくなる。
 ディタが、解放後に、体調を崩した母親を失いながらも、収容所を共に生き延びた若い男性、オータと結婚し、3人の子供に恵まれる。
 終戦後は、夫婦で会社を経営していたが、冷戦時代になり、追われて、イスラエルに移住する。
 彼女は、一年に一度だけ、今でもプラハに戻って来るという。

 暗い、悲惨…だけでは済まされない物語。
読み始めてすぐに、この少女が、はたして生きて収容所を出られたのか、パラパラめくって先に、確認してしまった。
 陰惨と、一筋の希望が同時併行で進む。

 図書館の物語は、作者の想像が多いと思われるが、ジャーナリスト なので、事実の伝える部分の方が、はるかに秀逸だと思った。

 ナチスの非道さを非難するのは簡単だが、日本軍も大陸では加害者だったことを思うと、振り回したこぶしをの持って行き場がない。
 戦後、ニユールンベルグ裁判で、多くナチス高官が裁かれたというが、最高責任者のヒットラーはさっさと自殺、多くのナチスの人間が密かに南米に脱出、冷戦時代は、
ソ連と戦うために、元ナチスの高官たちから、戦争中の罪を不問にする代わりに、アメリカが、様々な情報を得ていたということを、別の本で読んだ。

 多分、これからも、ナチス関連の書籍が発行される度に、読むだろうと思う。

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感想/レビューCKさん   (女性)

何もかもが禁じられた強制収容所内で、命懸けでたった8冊の本を守る図書係の少女。少し読みづらかったですが、感動的です。映画化したら良さそう。
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感想/レビューあっちゃんさんの感想   (女性 埼玉)  読書メーターから

アウシュビッツ=ビルケナウには、国際赤十字の監視団の視察用に 期限付きの家族収容所と秘密の学校があった。リーダーのフレディ・ヒルシュに図書係を任命され、ディタは本を抱きしめ 走る 逃げる 隠れる、そして生き延びた。だから読んでます、有難う。フランシスが、後ろポケットから取り出して 貸してくれた本は兵隊文庫かな…って思いたい。
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感想/レビューGoroさん (男性) ブログ 行人のこころ から

  本は心の命綱 「アウシュヴィッツの図書係」(A・G・イトゥルベ)を読んで

本日の産経新聞の書評に、先日読んだばかりの「アウシュヴィッツの図書係」が紹介されていました。

 書評の見出しは「文学紹介者、頭木弘樹が読む『アウシュヴィッツの図書係』 絶望の中では本が心の命綱となった」です。

 紹介されている アントニオ・G・イトゥルベ(著)小原京子(翻訳)の「アウシュヴィッツの図書係」 について、出版社の集英社による内容紹介は以下の通りです。

「修正者1944年、アウシュヴィッツ強制収容所に作られた秘密の図書館。本の所持が禁じられているなか、図書係をつとめる十四歳のユダヤ人少女ディタは、命がけで本を隠し持つ。実話に基づいた感涙必至の大作!」

 内容紹介にあるとおり、事実に基づく物語で、モデルとなった実在の人物へのインタビューと取材をもとに描かれています。ですから、厳しく残酷な事実も描かれていますが、それでもディタの生き方を通して読書の素晴らしさを実感させられる感動作です。

 頭木弘樹さんは書評で「本に救われるというのは、決して特殊な事例ではないのです。平和なときには必要がないようでも、いざとなると、本は心の命綱となります。圧倒的な絶望の中でも、心がつぶれないように、支えてくれるのです。」と書いていますが、全くその通りだと思います。

 最近、第二次世界大戦時にアメリカが戦地の兵隊たちに本を送り続けた実話を描いた「戦地の図書館 海を越えた一億四千万冊」(モリー・グプティル・マニング 東京創元社)も出版されており、本、読書の大切さを再認識しています。

A・G・イトゥルベ 『アウシュヴィッツの図書係』 (小原京子訳)(H28.7 集英社)
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感想/レビュー かすり さん      (東京)      ツイッターから 感想/レビュー

実話を元にしたホロコースト小説と聞くと敬遠されがちだけど『アウシュヴィッツの図書係』はいたずらに惨さを強調するのでも淡白過ぎるのでもなく、記憶に残る書き方でとても読みやすく、絶望の中でも書物が人を生かし自由にするということを勇気ある少女ディタの目を通して教えられました。
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感想/レビューミント さん        (女性 東京郊外)   ”ブクホリ 40代女性のための読書案内” から

希望をもつこと『アウシュヴィッツの図書係』

読む前からどんな話かは想像つく。

そして想像通りのお話。

じゃぁ つまらないかっていったらそんなことなくて

翻訳本とは思えない自然な語り口と読ませるリズムがある。

わたしの人生観を変えた一冊は

夜と霧 新版

なのだけど

どちらも、どんな過酷な状況に置かれても

希望をもつこと

 の大切さが語られている。

飢え、過酷な労働、不衛生な環境、暴力、恥辱、死と隣り合わせの恐怖

きっと、アウシュヴィッツ程の過酷さは歴史上どこを探しても見つからないほど

壮絶なものだっただろう。そしてその過酷さもぬるい想像でしかなく

おそらく想像を絶するほどの苦しみと絶望はやはり体験した人でしかわからない。

にもかかわらず

一冊の本は時を超えるタイムマシーンであり

トランスポートできる移動手段になりえる。

そして、ほんの一瞬でもそこにある絶望から離れることができるのも

想像力のなせる技なのだ。 

本書は、事実に基づいたストーリーで

SSによる残酷な拷問やまるでゴミのように扱われるユダヤ人の屍体と異臭など

読み続けるには辛いシーンが多い。

しかし、読み続けることができるのは

やはり読書においてさえも「希望」を持ち続ければ救われるということを

我々は確かめたいのだ。

もちろん収容所では救われなかった命の方が圧倒的に多いし

「希望」なんてきれいごとで生き延びられるはずもないのは承知だ。 

稚拙な想像の中での絶望でも

きれいごとだとしても

やはり 人間は希望を持って生きるしかない。

余程 死んだ方が楽だろう。

それでも、生き続ける。

神様はどうしてあんあ過酷な現実を見ないふりでもするかのように

死ぬより辛い地獄に人間を、

しかも信仰の深いユダヤ人たちを追いやったのか。

どんな立派な神学者でさえ納得出来る説明できない。 

本書の中で、気が狂っていると思われた老教師が主人公に向かって言う。

私たちが憎しみを抱けば、彼らの思うつぼです。

フランクルの著書でも出てくる。

痛めつけられ、虐殺され

苦しめば苦しむほど

ナチスの望む結果なのだと。

だけど、その中でさえ

生きる希望や愛を感じることを選択できるのが人間の自由であると。 

明日もを知らないこの状況で

いまを生きるしかない。

ひたすら感情をなくし、収容者同士でさえ蹴落としあい

神様も誰も信じられない。

愛する人がバタバタと死んでいく地獄より壮絶な環境の中で

あまりにも簡単に言い過ぎて

陳腐すぎる

それでも

希望をもつ

しかないのだ。

娯楽としての読書の方が気分がいいのは当たり前だけど

やはり自分も含め、人間には想像を絶するほどの残虐性が内包されていること、

いつか加害者にも被害者にもなりえるということを認識し

それでも自分の正しさや信念を貫き通すための

自分らしさ、人間らしさを形作るための作業として、本を読むことの大切さを知る。

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感想/レビューyukino さん    ブログ 日々の読書+α から

本作のことを、

「絶望にさす希望の光。それはわずか8冊の本―― 実話に基づく、感動の物語」

と紹介しているのを目にしましたが・・・

ん~、感動とは全く違うんですよね汗 アウシュビッツのことは、もちろんこれまでにも『アンネの日記』を始め、さまざまな書籍、テレビ、映画などから、たくさん話に聞いてきましたが、こうして久しぶりに本作でその悲劇を読み、あまりにも心を打ち砕かれてしまい、呆然としている、といった感じなのです。そして時々、私たち日本人も、こんなひどいことを隣国の人たちにしたのだろか・・・と思わずにはいられませんでした。

気をとり直して・・・

アウシュビッツ強制収容所には、秘密の図書館が”があった!? 所蔵本はわずか8冊。しかし、だからこそかけがえのないその本を命がげで看守たちから守りぬく必要があったのだ。図書係としてその大事な本を服の下に隠し持つ少女・ディタ。

彼女こそ、本作のモデルなったと実在の人物なのです。なんとも言えない読後の重苦しい気落ちの後、本作の執筆に至る著者と彼女との出会い、現在の彼女の生活ぶり、行動を、巻末のあとがきで知り、さらに複雑な思いになりました。戦争で受けた苦しみ、失った家族、80歳になった今でも彼女にとっては、戦争は終わっていないのです。そう、強く感じました。

それでも、彼女にはどんなに辛いときでも本があったこと、そして今も亡き夫の本とともに生きていること、それだけが唯一の救いであるように思います。

本好きな自分だから、少しだけディタの気持ちがわかるような気がしています。


せっかくなので、本作の中で、本について語られている部分を少し紹介したいと思います。

クローバー人類の歴史において、貴族の特権や神の戒律や軍隊規制をふりかざす独裁者、暴君、抑圧者たちは、アーリア人であれ、黒人や東洋人、(中略) どんなイデオロギーの者であれ、みな共通点がある。誰もが本を徹底して迫害するのだ。

本はとても危険だ。ものを考えることを促すからだ。


クローバー(ディタが『城砦』を読んだときのことを思い出して)

  地球上のすべての国が、どれだけ柵を作ろうと構わない。だって、本を開けばどんな柵も飛び越えられるのだから。


クローバー父さんは正しかった。あの本(『魔の山』)は、どんな靴よりも遠くまでディタを連れていってくれた。

  本を開けることは汽車に乗ってバケーションに出かけるようなもの。


辛いとき苦しいとき、絶望的なときこそ、希望を失わないということが、いかに大切なことか、必要不可欠なことか、彼女の体験を通して教えられた本作でした。

ディタと作者に深く感謝

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感想/レビュー海洋戦略研究さん     East Asia News

アントニオ・G・イトゥルベ『アウシュヴィッツの図書係』小原京子訳、集英社、2016年、2200円+税は、第2次世界大戦中、ユダヤ人としてアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所に送られ、少女の実話を基に書かれた小説である。
アウシュヴィッツに後世を託す少年少女を育成する学校があり、秘密の図書館、僅か8冊の本と6人の語り手がいて、束の間でも教育し、希望をもたせていた。
その図書館の係をしていた少女が、ホロコーストを生き抜いて、イスラエルに移住していった。
「本」という切り口でアウシュヴィッツの過酷な実態を描き、絶滅収容所にあっても生き甲斐を感じる感動的な物語である。
哲学的な思考は、フランクルの『夜と霧』に穣にしても、この小説は、絶望的な状況にあっても人間は人間らしく生きていき、そのきっかけが「本」だったという。
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感想/レビューkenzou さん   (男性 鹿児島県) 旅と映画とB級グルメとちょっと本のブログ から 

「兵士シュヴェイクの冒険」主人公の男は太ったおしゃべりな人物で軍隊に入るが「あまりにも能無しでなので」除隊されられたあと。新たに徴兵に車いすで出かける。食べることが好きで、酒を飲み、何かと仕事をさぼるとするどうしょうもない男だ。
一方、誰とでも礼儀正しく話をし、その表情や優しいまなざしは善良そうだ。何か尋ねられると、いつもそれにまつわる話やエピソードを持ち出す。たいていは、本題からそれた、訊かれてもない余計なはなしだ。そして誰かに怒鳴られたり、罵られたりすると、何も言い返さず、それはごもっともと応じる。そんなわけで、彼はどうしようもない馬鹿と思われ、あきられてすきにさせてもらえた。
そんな本が恐怖にと迫りつつある。アウシュヴィッツの学校でディタによって読みき聞かせが行われると。やがて多くの子供たちが物語の世界へ引き込まれていきます。
8冊の本
H・G・ウェルズ「世界史の概観」ロシア語の教科書、解析幾何学の本、地図帳、フランスの小説、ロシア語の小説、フロイトの「精神分析入門」チェコ語の小説、

アウシュヴィッツの今を生き延びることしか未来がない時に本が果たす役割は大きいと
思えてきます。
こんな本が。スペイン語から日本語に翻訳されたことに感謝したくなりますね。
著者のあとがきで、 奇跡の物語が隠されていますので最後まで読むことをお勧めします。人が生きるために、「本」がどれほど大きな力を持っているかを見せてくれる意欲作です。
  
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感想/レビュートムタン さん       本が好き! から  
★★★★

{アウシュビッツに実在した図書館で、8冊しか無い本を命がけで守った図書係の少女の物語。実話をもとにしたこの物語を、本の持つ力を信じる、本を愛する、本を守りたい全ての人に薦めたい。}

アウシュビッツ=ビルケナウの絶滅収容所 ー その中にある秘密の図書館の「図書係」として、命をかけて8冊の本を守り、修繕し、貸し出し、心から慈しんだ一人の少女…。この本は、その勇敢で、ユーモアと機智に富んだ「ディタ」と呼ばれる少女の物語だ。

ディタと両親が収容された「家族用キャンプBⅡb区画」は、移送後直ぐに選別され、労働力とガス室送りにされるアウシュビッツにおいて異色な存在だった。

6ヶ月後特別措置と記録されて収容所に送られて来る家族達は、男女は分けられるものの、親子が一緒のブロックで生活出来る。その背景にはナチスのある目的があった。しかし、ナチスの目論見とは関係無く、そこには禁じられているはずの秘密の学校と、たった8冊ではあるが、本があった。アウシュビッツで固く禁じられているもの、「本」が。
本文から引用してみたい。

「人類の歴史において、貴族の特権や神の戒律や軍隊規則を振りかざす独裁者、暴君、抑圧者たちには、アーリア人であれ、黒人や東洋人、アラブ人やスラブ人、あるいはどんな肌の色の、どんなイデオロギーの者であれ、みな共通点がある。誰もが本を徹底して迫害するのだ。本はとても危険だ。ものを考えることを促すからだ。」

当然アウシュビッツに本があるはずは無く、持っている所を見つかったら、処刑されるだろう。そんな環境の中で、このブロックに密かに学校を作り、本を所持しているフレディ・ヒルシュと言うドイツ系ユダヤ人の青年に見込まれたディタは「図書係」になることを引き受ける。

ヒルシュはカリスマ性のある古参のリーダーでアスリートだ。このヒルシュの力強い考え方や行動力にディタは影響を受ける。彼は言う。「最強のアスリートは最初にゴールを切る選手ではない。倒れるたびに立ち上がる選手だ。大切なのは意志の力、諦めない事」「勇敢な者は恐れないものでは無く、恐れを知っているものだ」と。ヒルシュはディタに、本の中の数ページを自分だけの世界にすっかり変えてしまう感性があることを見抜く。それはアスリートの彼には無いものだった。

ディタは本を秘密の学校の先生達に貸し出し、一日の終わりに回収し、隠す。運ぶ時の為に服の下に本を入れるポケットまで縫いつけて。収容所所長のシュヴァルツフーバーや、ヨーゼフ・メンゲレなどという、ユダヤ人を全く人間と思っておらず、処分するか、実験のために斬り刻む事を平気で行う者達の監視にさらされながら必死に図書係の使命を遂行するディタ。彼女は小さな兵士だ。

8冊の本はどれも傷みが激しい。『地図帳』、『幾何学の基礎』、H・G・ウェルズの『世界史概観』、『ロシア語文法』、フロイトの『精神分析入門』読めないフランス語の小説(実は『モンテ・クリスト伯』)、表紙の無いロシア語の小説。ボロボロのチェコ語の小説(これがとても面白い『兵士シュベイクの冒険』)その他に、ディタが修繕する必要が無い「生きた本」と言うのもある。文学作品をよく知っている先生達が『ニルスの不思議な旅』やアメリカ先住民の伝説、西部の冒険もの、ユダヤの族長物語などを「生きた本」に変身して子供達に聞かせるのだ。

アウシュビッツでディタが回想する本の思い出も、強く私の心を惹きつけた。すでに戦争の色濃く、貧しさがユダヤ人を追い詰めていたころ、12歳の誕生日にディタが「大人の本を何か読ませて欲しい」と母親にねだる。眠りかけたディタのナイトテーブルにそっと母親が置いてくれた本の著者と題名を見て、私は泣きそうになった。A・Jクローニンの『城塞』。私が中一の夏休み、母に貸してもらって貪るように読んだ本だった。ディタはこの本によって人生が何倍にも豊かになること知り、信じる道を進めば、最後に正義が勝つと教えられる。

そして、プラハからテレジーンゲットーへ移送される時、ディタの父がスーツケースに忍ばせて母に文句を言われた分厚い本。トーマス・マンの『魔の山』。ディタはこの本で「本を開けることは汽車に乗ってバケーションに出かけるようなものだ」と思う。『魔の山』の表紙を開けた瞬間を思い出すと、アウシュビッツの粗末なベッドでも笑みが浮かぶディタ。この本も、高校二年の夏休みに何日もかけて読んだ私の忘れられない本だった。

すっかりディタに感情移入して読んで行くが、正直な所アウシュビッツでの日々、それにも増して、終戦真近のベルゲン=ベルゼンの収容所の様子は読むのが辛い。しかし、アウシュビッツで先に6ヶ月が経った家族が「特別措置」に送られ、ヒルシュが死亡し、無気力になってしまった子供達や一部の大人達の心を蘇らせたのは、ディタが朗読する本だった。

そして、死人と生きた人間の区別もつかないベルゲン=ベルゼンでも、朦朧とするディタを支えたのは物語の世界だった。たとえ最後にそれが手元に無かろうと、読んだ本の記憶は一瞬でもディタを目を背けずにはいられない現実から旅に連れて行くことが出来た。

水も食べ物もろくに無い絶滅収容所で、本なんかが何の役に立つのか?子供達に教育を与えても、半年後には死ぬのに、意味があるのか?そう思う時、人が物語を読んで、(聞いて)笑い、泣き、胸躍らせる時、干からび、死んでしまったかに見える人間性を一瞬でも取り戻す事をこの本は教えてくれる。

この物語は実話に基づいたフィクションであり、アウシュビッツを生き延び、最後の収容所で生き残った勇敢な少女ディタのモデルは、現在80を過ぎても健在であり、この本を書く為に資料を集めていた著者が偶然出会った彼女の英雄的な生き方も後書きに書かれている。

是非最後の著者後書き、訳者解説まで読まれたい。そしてディタと言う少女の目を通した絶滅収容所の人間模様に、新しい発見をすることと思う。
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感想/レビューyuge-hokkaidoさん    booklog から  
★★★★★ 
事実をもとにしたフィクション。
命懸けの図書係の少女。

11才の誕生日、物資が乏しいなかで親が見つけてくれた簡素な中古靴。
おしゃれな靴でないことに内心ガッカリするも、喜ぶ素振りを見せて親を安心させる。その夜、もう1つのプレゼントとして親にお金がかからない願いをする。
「大人の本を読ませてほしい」
母が時間をかけて自分の本棚から娘の枕元にそっと本を置く光景。夢中で読みふける娘。
とても胸を打たれた。

本は洞窟でマッチを灯すようなものだ。洞窟を照らすことはできないが、周囲の闇の深さに気づかせてくれる。
この文書にもグッときた。
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感想/レビューriesu さん    from Amazon  
★★★★★

「アウシュヴィッツ」と「図書係」というあまりにもかけ離れた単語がならべられていることにまず皆さん驚かれるでしょう。

絶滅収容所と呼ばれた場所に「仕事の効率を上げるための子供を預ける場所」という建前のもと、造られた31号棟。もちろん学校ではないため、教科書どころか本の一冊さえ存在しているわけはない。もしドイツ兵に見つかれば、「余分なものを持っていた」罪で直ちに命が奪われる。しかし14歳のディタはユダヤ人のリーダーであるヒルシュに「本に対する感性」を認められ、たった八冊の本を文字通り命を懸けて管理する「図書係」に任命される。

食べ物や武器にもならない、死と隣り合わせの場所で、一体本が何の役に立つというのか。人間が絶望のただなかにいるときの本の存在意義とは、を容赦なく突き付けてきます。こう書くと説教じみているのかと思われかもしれませんが、そうではありません。SSとユダヤ人少女の恋愛、アマゾネス将校の非情さ、脱獄計画に実施・・・と目まぐるしく場面転換し、悲惨だという一語だけであらわせない。とにかく内容が(不謹慎な言い方だが)「おもしろい」。

実在の人物がモデルになった事にも驚き、あとがきも、訳者の言葉も一章として成り立っています。作者がジャーナリストだということがうなづける作品です。絶望の中で信じる「希望」なんてこの年になると恥ずかしくてなかなか口に出せないけれど、素直に共感できました。

中三の娘の読書感想文用の本にしました。収容所の非道さは描かれていますが、きつい描写は少ないので、小学校高学年なら十分読める内容だと思います。6年生の次女の方が先に読んで「面白いから早くママ達も読みなよ。」と言ったぐらいですから。
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感想/レビュー  soramame さん from Amazon  
★★★★

複雑な気持ち

命名はよくないけど「ホロコースト物」は本でも映画でもたくさん接してきたので、ナチスの残虐さに今更驚いたりはしません。
一方で、知っているつもりだからこそ、アウシュヴィッツの家族収容所とか学校とか図書館のイメージがつかみ難く、最初は入り込みにくかったのですが、読み進むうちに主人公の少女の賢さ、勇気、行動力などがとても魅力的で引き込まれて行きました。
しかし、パレスチナの現状を考えると複雑です。男性リーダーがしばしば口にする「パレスチナに戻る」という言葉こそが現在のパレスチナの人々の悲惨の源だと思うからです。そこは何百年、何千年にわたる別の民族の暮しが平和に営まれていた土地です。ユダヤ人はそういうところに「我々の父祖の地」と乗り込み、土地を取り上げ、家を破壊し、命を奪っているのですから。
ユダヤの人々がなぜ自分が受けたと同じ仕打ちをパレスチナの人々に行えるのかという疑問に対し、「彼らは世界は多民族の受難には基本的に無関心だということを学んだからだ」と言った人がいます。一理あると思います。「ホロコースト物」に接するとき、私の気持ちはいつも複雑です。
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感想/レビュー蜜蝋 さん             ツイッターから 感想/レビュー

お盆休み中に読んだ、アントニオ・G・イトゥルベ著 「アウシュヴィッツの図書係」。強制収容所にあった8冊しか本のない秘密の小さな図書館。その本を命がけで守り続けた少女の物語。これには感動してしまって、今友人達に読むように薦めてます。
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感想/レビューしんすけ@第ゼロ稿完成   ツイッターから 感想/レビュー

『アウシュビッツの図書係』を読んでいます。まだ80ページほどですが、既に「名作保証」(『mother』のキャッチコピーを借用)です。
本当に、いい本と出会いました。読了後、すべての本が、満ち溢れた生命力で輝いて見えるかもしれません。

『アウシュビッツの図書係』は、今日中に読み終わりそう(^ ^)
印象深かったのは、フレディ・ヒルシュの結末。どうしてっ!?という感情と疑問は、ディタと同じものを覚えた。共感や、尊敬するところが多かっただけに、理解が及ばない行動を見せられると、しばらく混乱から抜け出せなくなります。
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感想/レビューののまる さん      from bookmeter

夏バテでお腹が痛くて緩くて、貫徹で読了。冷たい水で顔を洗って清潔なタオルで拭けるこの何気ない幸せを噛みしめました。最近ラテン系作家によるホロコースト小説によく出会うなと思ったら、多くのユダヤ人が南米に逃れていたんですね。私も本の力を信じている1人です。
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感想/レビューツキノさん        from bookmeter  (女性)

実話を元にしたスペインの小説。アウシュビッツで密かに読まれていた本の管理をした14歳の少女ディタ。著者との偶然の出会いが印象的。ディタのみならず、収容所にいた人々の群像劇になっている。戦争と平和、本の持つ力を考えるうえでぜひ読みたい一作。
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感想/レビューモンデンキントさん   from bookmeter

言葉の力を、物語の力を信じている私としては、八冊の本が、人々に生きる力を与えた事実が、非常に感銘を覚える。生きるためには、まずはパンだが本の力も信じたい。
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感想/レビューhananorasanさん        from bookmeter   (女性 熊本県)

実話に基づく小説。アウシュヴィッツに秘密の学校があったこと、8冊の本があったこと、その本を10代半ばの少女が守っていたこと。その事実に驚かされた。彼女が本を愛おしげに撫で修理する姿に胸がつまった。壮絶な環境の中で子どもたちに本や語り(生きた本)によって知の世界、想像の世界に誘う大人達もまた凄い。まだ学校のあった頃は僅かでもユーモアや明るさがあったが、家族棟、学校の閉鎖の1944年7月から更に更に壮絶な状況になっていく。よくぞ生き抜いてくれたとしか言えない。あとがきで80歳になったディタに会えて嬉しかった。
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感想/レビューゴロチビさん      from bookmeter   (女性)

アウシュビッツ物はどうしても気になるので読んだ。事実を基にした小説だが、こういうものは事実そのものの方が胸に迫る気がする。小説の中で悪の権化として描かれたメンゲレが、息子に対しては「選別することで健康なユダヤ人を救った」と自らを正当化していた。いつだって人は自分の行動を正しいと信じて"とんでもない"ことをやってしまうのだ。戦争下の出来事、と安心してはいけないんじゃないか。イスラム国のテロだって、相模原の事件さえも同じ危険が流れているように見える。どんな時も人間性を見失わないためにはどうすればいいのだろう。
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感想/レビューカササギさん      from bookmeter  (女性)

アウシュヴィッツ強制収容所に、秘密の図書館があった。蔵書はわずか8冊。〈笑ったり泣いたりすると、自分たちはまだ人間であると思いだす。タイムマシンはある。本がそれだ〉過酷な日々の中、本と想像力を武器に、あきらめず前を向き続けたディタの物語。
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感想/レビュー信兵衛さん        blog 信兵衛の読書手帖から     (男性)

ナチスがユダヤ人を根絶やしにするため設けたアウシュヴィッツ強制収容所。
その第二強制収容所に設けられた家族収容所31号棟には、収容されたユダヤ人の子供たちのための学校、そして図書館があった。
しかし、それはあくまで極秘のこと。ナチスにそれを知られたらすぐ取り潰され、関係者は処刑されるのは必須。
ナチスに対して毅然と対応する収容者たちのリーダー=フレディ・ヒルシュによってそれらは作られたものですが、図書館にある本は僅か8冊のみ。
その本を日中貸出し、夜には回収して隠し場所にしまう“図書係”にヒルシュから任じられたのは、14歳のチェコ人少女エディタ・アドレロヴァ(ディタ)。

それからディタは、勇気を奮って本を守り続けます。
内容もバラバラで傷んでいる8冊の本について、今なら何の価値があるだろうかと思うところですが、何もない収容所においてそれはどんなに貴重なものであったことか。
現にディタは、本を守ろうとすることで勇気を持ち続けることができ、また時々それらの本を読むことによって希望を捨てずに、過酷なアウシュヴィッツ収容所での少女時代を生き抜くことができたのですから。マニング「戦地の図書館」でも感じさせられたことですが、たった一冊の本でもどんな大きな力を持っているかを思うと、その感動はとても大きい。

アウシュヴィッツ収容所等での生活がどんなものであったか、リアルかつ克明に描いたその実情は、目を逸らしてはいけないものであると思いますし、小説という形で今なお訴え続けられるべきものであると感じます。

なお本書は、小説とはいえ、実際にアウシュヴィッツ収容所で図書係を務めた実在の女性=ディタ・クラウスの経験に基づくフィクションとのこと。
強者の傲慢な残虐性、弱者の悲痛な叫び、過酷な状況を生き抜いた勇気、そして本の持つ力を余すところなく描き出した一冊。
お薦めです!
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感想/レビューpopoさん          from bookmeter     (男性 大阪府)

実話にもとづいた話で、新聞にも載っていたので読みました。 アウシュビッツがこんなに残酷だったとは、文字を通して改めて知りました。 戦争が起こす悲劇を今一度確認するために読んで見てもいいかなと思われます。 作品としては少し間延び?? はしてますが、こんな事があったと言うことを知れるだけで良かったと思います。
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感想/レビュー文さん  (文庫フリーク@)         from bookmeter   (男性 千葉県)

赤ん坊を抱いた母親に連れられた4歳の子供は、あっかんべをしてふざける。貨車に3日間すし詰めにされて着いたアウシュビッツ。ナチス親衛隊は「消毒だ。シャワーを浴びてもらう」と散弾銃を手に言う。ハンガーに洋服をかけ、その場所の番号を覚えておくように、とまで言われ戻ってこれないと思う人間がいるだろうか。この朝、第2焼却炉だけで殆ど女性と子供が、300人以上ガス室で命を奪われた。そのアウシュビッツでユダヤ人のリーダー、ヒルシュは秘密の学校を作る。絶滅収容所で子供たちに施される教育の場は木造のバラック31号棟。

子どもを集めて面倒見ることで、特殊な【家族収容区画】の親たちの、作業効率が上がると収容所司令部を説得するヒルシュ・国際監視団が虐殺の事実を確かめに来た時の隠れ蓑に使えると考えたナチスの打算。禁じられた教育を子供たちに施す31号棟で、ヒルシュから僅か8冊の本の図書係をやってみないか、と声をかけられたのはディタ・僅か14歳の少女。本を持っている所をSSに見つかれば確実に処刑。過酷な労働・常に空腹感じる貧相な食事・チフス等の病気・効率良く殺傷するためのガス室。生き抜くことすら難しい収容所で 、地図帳や精神分析入門などジャンルもバラバラ・紙くずになりそうな傷んだ本を、いたわるように手当てするディダ。実話を基にしたフィクション。特筆すべきは何かの文学作品を殆ど暗記している先生が【生きた本】として物語を話して聞かせ、子供たちに迫り来る理不尽な死を一時でも忘れさせ、夢中にさせる本の持つ力。実在の本名ディタ・クラウスが生き延び、プラハで著者と逢った時、80歳にしてエネルギーと尊厳に溢れた女性だったという。リーダビリティに優れた本とは言い難いが、ずっと躊躇していた『夜と霧』読むこと決意させられた1冊。
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感想/レビューあじさん           from bookmeter

死の灰が降り続くアウシュビッツ強制収容所に、両親と共に収容された少女がいた。少女は服の下に仕込んだポケットに、本を隠し持つ図書係として働く。指導者が本を焼き払う行為は、歴史の中で繰り返されてきた史実。人間としての矜持を芽生えさせることを恐れた、理不尽な迫害に過ぎない。だからナチスが禁止する本は、ユダヤの人々にとって唯一無二の親友だった(本は味方)。人肉の焼ける臭い、チフスが蔓延する墓場におても、なお教育を諦めなかった。「生きた本」の生命を強奪したナチスは、永遠に本に刻まれ口伝えで語られるだろう。
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感想/レビューシュガーさん        from bookmeter     (女性)

ナチス強制収容所アウシュビッツに送られながら、たった8冊の本を命がけで守る図書係のディタ。日本の原爆と同じで、ナチスのこのユダヤ人虐殺も…言葉にならない。何の罪も無く劣悪な環境に置かれ、腐ったような食事すら満足に与えられず、それでも本を手に取る喜び。ディタが、外国語が読めなくとも本に触れ、紙の匂いだけで幸せを感じる所が本当に切ない。後半、収容所の細かい描写に辛くなるが、現代人は知るべきだと感じた。とても長く、文字量も多いお話だけど、こういう時代があったことを知るためにも、読むべきだと思う。
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